SMAMガイドライン

《目次》
[1]国内株式
[2]J-REIT

[1]国内株式

1. 取締役選任

①反社会的行為/社会的信用失墜行為を為した企業については、取締役選任に原則反対する(社外取締役を含む)。ただし、反社会的行為/社会的信用失墜行為と認定されても、適切に対処が為され、かつ再発を防止する体制・仕組み等が整備されたと判断される場合は、賛成することがある。

②以下4項目のいずれかに抵触する場合(以下「業績基準」という)は取締役選任に原則反対する(社外取締役を含む)。
・3期連続営業減益
・2期連続営業赤字もしくは2期連続当期赤字
・当該期の著しい業績悪化
・債務超過
ただし、妥当な理由が認められる場合は個別に精査する。

③ROEが上場企業平均(中央値)または5%のいずれか大きい方を当該期を含め3年連続下回った場合は、3年以上在任の取締役の選任に原則反対する(社外取締役を含む)。ただし、ROEが当該期を含め2年連続で顕著に改善しかつ当該期が5%以上である等、明確な改善傾向が認められる場合は賛成することがある。また、外部環境の変化、業界特有の事情など合理的な理由があると認められる場合、あるいはエクイティスプレッドがプラスである場合は個別に精査する。

④指名委員会等設置会社、並びに剰余金配当の取締役授権を行った会社について、剰余金処分案が株主総会に諮られず、かつ当社の定める配当基準を充足しない場合、取締役選任に原則反対する(社外取締役を含む)。

⑤指名委員会等設置会社、並びに剰余金配当の取締役授権を行った会社については、取締役のアカウンタビリティが強く求められるため、取締役選任については、様々な要件を考慮し特段の注意を払って精査する。

⑥上記①~④については、個別精査の上、新任取締役等、明らかに責任が無いと判断される者については、子議案にて選任に賛成する。

⑦取締役総数が15名を超える場合は取締役選任に原則反対する。執行役員制をとっていない場合は、会社規模、同業他社との比較検討等を行ない判断する。業容など、合理的な理由がある場合は個別に精査する。

⑧企業倫理に欠け、資質や適性が著しく欠けると判断される場合、もしくは企業価値を毀損するような行動を取ったと判断される場合については、該当者に対し子議案にて選任に反対する。

⑨責任限定契約を付加された対象者が代表権のある取締役経験者または代表執行役経験者あるいは隠然たる実力者と判断される場合、該当者に対し子議案にて選任に原則反対する。

(代表取締役選任)

⑩取締役員数が増加する提案で、取締役総数が10名以上となる場合は原則反対する。ただし、業容拡大や監査役会設置会社から監査等委員会設置会社あるいは指名委員会等設置会社への移行など、合理的な理由がある場合は賛成する場合がある。員数増加による反対は、原則代表取締役に対し子議案行使する。員数が増加する提案でも、独立性が明確な社外取締役あるいは監査等委員の取締役の増加による場合は、代表取締役選任に原則賛成する。

⑪持ち株会社の場合、傘下企業の規模にかかわらず、取締役人数については厳格に対応し、代表取締役選任に反対することもある。

⑫独立性(SMAM基準)を満たした社外取締役および社外監査役をそれぞれ2名以上必要とする。独立社外取締役1名以下の場合、または独立社外監査役1名以下の場合は、原則代表取締役選任に反対する。

⑬親子上場企業の場合、その子会社企業においては、独立性(SMAM基準)を満たした社外取締役および社外監査役をそれぞれ2名以上かつ1/3以上必要とする。独立社外取締役、または独立社外監査役がそれぞれ1名以下あるいは1/3未満の場合は、原則代表取締役選任に反対する。

⑭監査役が減員される場合あるいは社外監査役が減員される場合は、原則代表取締役選任に反対する。

(社外取締役選任)

⑮社外取締役選任について、明らかに独立性に欠けると判断される場合は該当者に対し子議案にて選任に反対する。

(注)以下は「独立性の有る社外者」として認定しない。なお、合理的に独立性が説明できる場合を除く。
・当該企業ないし親会社、関連企業在籍経験者。
・主要取引先企業在籍経験者(取引額が連結売上高の2%以上ないし取引額上位10社程度を目処。業種特性等を踏まえ総合的に判断)。
・主要取引銀行在籍経験者、主要借入先在籍経験者、現任の会計監査人の代表経験者または当該企業担当経験者(離職時期にかかわらず独立性なしと判断する)。
・当該企業等の顧問弁護士、同会計士・税理士、コンサルタント契約者・契約企業職員(過去3年以内に継続的に取引関係がある場合)。
・当該企業取締役の親族。
・経営権を実質支配(議決権の1/3以上)しているとみられる筆頭株主の現役職員。投資会社の役職員は原則対象外とする。
・当該企業での社外役員累積在任期間が8年以上にわたる場合。
・同一企業から継続的(8年以上)に社外役員を受け入れている場合。

⑯取締役会への当該期出席率が80%未満の候補者の再任には原則反対する。

(監査等委員会設置会社における監査等委員の取締役の選任)

⑰監査等委員会設置会社においては、監査等委員の取締役増員に原則賛成する。減員および監査等委員の社外取締役減員について、合理的な理由が無い場合は代表取締役選任に原則反対する。

⑱代表権のある取締役経験者または代表執行役経験者の監査等委員の取締役選任に原則反対する。

2. 監査役選任

①反社会的行為/社会的信用失墜行為を為した企業については監査役選任に原則反対する(社外監査役を含む)。ただし、反社会的行為/社会的信用失墜行為と認定されても、適切に対処が為され、かつ再発を防止する体制・仕組み等が整備されたと判断される場合は、賛成することがある。

②上記①については、個別精査の上、新任監査役等明らかに責任が無いと判断される者については、子議案にて選任に賛成する。

③業績基準については、監査役の責任を問わない。

④監査役の増員については原則賛成する。減員については、減員後の員数が5名未満となり、かつ合理的な理由が無い場合は原則代表取締役選任に反対する。

⑤代表権のある取締役経験者または代表執行役経験者の監査役選任に原則反対する。

(社外監査役選任)

⑥独立性(SMAM基準)を満たした社外監査役を2名以上必要とする。独立社外監査役1名以下の場合は、原則代表取締役選任に反対する。

⑦親子上場企業の場合、その子会社企業においては、独立性(SMAM基準)を満たした社外監査役を2名以上かつ1/3以上必要とする。独立社外監査役1名以下あるいは1/3未満の場合は、原則代表取締役選任に反対する。

⑧社外監査役の増員については原則賛成する。減員の場合は、合理的な理由が無い場合は原則代表取締役選任に反対する。

⑨社外監査役選任については明らかに独立性に欠けると判断される場合は該当者に対し子議案にて選任に反対する。

(注)以下は「独立性の有る社外者」として認定しない。なお、合理的に独立性が説明できる場合を除く。
・当該企業ないし親会社、関連企業在籍経験者。
・主要取引先企業在籍経験者(取引額が連結売上高の2%以上ないし取引額上位10社程度を目処。業種特性等を踏まえ総合的に判断)。
・主要取引銀行在籍経験者、主要借入先在籍経験者、現任の会計監査人の代表経験者または当該企業担当経験者(離職時期にかかわらず独立性なしと判断する)。
・当該企業等の顧問弁護士、同会計士・税理士、コンサルタント契約者・契約企業職員(過去3年以内に継続的に取引関係がある場合)。
・当該企業取締役の親族。
・経営権を実質支配(議決権の1/3以上)しているとみられる筆頭株主の現役職員。投資会社の役職員は原則対象外とする。
・当該企業での社外役員累積在任期間が8年以上にわたる場合
・同一企業から継続的(8年以上)に社外役員を受け入れている場合。

⑩取締役会および監査役会への当該期出席率の加重平均値が80%未満の候補者の再任には原則反対する。

(補欠監査役選任)

⑪補欠監査役選任については、監査役選任基準に準じて判断する。

3. 取締役報酬

①反社会的行為/社会的信用失墜行為を為した企業に対して、一人当たり平均支給額の減額が無い場合は原則反対する(社外取締役を含む)。ただし、相応の減額など何らかの措置が取られた場合は賛成することもある。

②業績基準を充足しない場合、もしくは相応の業績悪化が認められる場合、一人当たり平均支給額の減額が無い場合は原則反対する。

③員数増、業績の相応の改善等、正当な理由が無い総枠拡大には反対する。員数減にも拘らず総枠が削減されない場合で相応の理由が無い場合は反対する。

④赤字ないし無配企業で一億円以上の報酬を受領した取締役がいる場合、当該取締役が受領する報酬に相応の減額が無い場合は原則反対する。報酬議案が無い場合、当該取締役の選任議案に反対する。当該取締役の選任議案が無い場合、代表取締役の選任議案に反対する。

4. 監査役報酬

①反社会的行為/社会的信用失墜行為を為した企業について、一人当たり平均支給額増加の議案には原則反対する。ただし、相応の減額など何らかの措置が取られた場合は賛成することもある。

②業績基準については責任を問わない。

③根拠のない大幅な引上げには反対する。

5. 取締役への退職慰労金

①反社会的行為/社会的信用失墜行為を為した企業については原則反対する(社外取締役を含む)。ただし、相応の減額など何らかの措置が取られた場合は賛成することもある。

②業績基準に抵触し、相応の減額が無い場合は反対する。

③業績に対し過度の支払額と判断される場合は反対する。

④過去、明らかに企業価値を損ねたと考えられる経営上の失策があり、その直接的責任がある取締役を含む場合は反対する。

⑤社外取締役あるいは監査等委員の取締役への退職慰労金支払いには原則反対する。

⑥取締役が退任し、執行役員になる場合の役員退職慰労金支払いについては原則賛成する。

6. 監査役への退職慰労金

監査役への退職慰労金支払いには原則反対する。

7. 取締役等の賞与

①反社会的行為/社会的信用失墜行為を為した企業については原則反対する(社外取締役を含む)。ただし、相応の減額など何らかの措置が取られる場合は賛成することもある。

②業績基準に抵触した場合、もしくは相当程度の業績悪化が認められる場合は相応の減額がない限り原則反対する。

③出席率の低い社外役員への賞与支払いには、原則反対する。

8. 配当(剰余金処分案の一部)

①自己株式取得金額を加味した総還元性向、投資計画や財務戦略、成長性等を踏まえ、内部留保とのバランスを考慮して総合的に判断する。

②内部留保とのバランスを著しく欠く配当(内部留保過小の場合における継続的な赤字配当、あるいは内部留保過剰の場合における少額配当)は、原則反対する。

③上記①に特段の事情が認められない場合、当該期を含め過去2期の平均配当性向が20%未満かつ当該期の配当性向も20%未満の場合は原則反対とする。

④同様に継続的な過剰配当(配当性向が100%超)については、原則反対する。

9. 定款変更

①企業価値を毀損する可能性が高い場合は反対する。

②特別決議に関する定足数の緩和議案については、その理由が明確かつ合理的に説明されない限り、原則反対する。

③自社株買いを取締役会で決定できるようにする定款変更議案には、原則賛成する。

④取締役解任決議要件の加重、厳重化には原則反対する。

⑤株主権基準日の弾力化には原則反対する。(定款で現在ある基準日項目を削除する場合を含む)。

⑥明確な理由のない発行可能株式総数の過度な拡大には原則反対する。明確な理由が提示されない場合及び機動的資本政策のみを理由とする場合は発行済み株式数の1.5倍を限度に原則賛成する。買収防衛策に関する詳細な内容を企業側が明確化し、その内容に賛成できる場合、その防衛スキームに則って正当と判断できる範囲の増加株数については、発行済み株式数の2.5倍までを目処に原則賛成する。これを超える場合はさらに精査する。大規模な投資計画等を前提に具体的な資本調達を想定している場合は個別に精査する。

⑦取締役定員数の削減には、積極的反対理由が無い限り、買収防衛目的と推定されても、原則賛成する。

⑧企業価値を毀損するような種類株式の発行には反対する。

⑨剰余金配当の取締役会授権には原則賛成する。ただし、株主総会決議からの排除が加わった場合は、株主からの増配提案権が不可能となるため、原則反対する。

⑩取締役・監査役(含む社外役員)の責任限定契約については、妥当な限定範囲において原則賛成する。

⑪会計監査人との責任限定契約については原則反対する。

⑫単元未満株の権利制限については原則反対しない。

10. 合併・事業譲渡・MBOなど

①合併比率が明らかに不利な場合など株主価値を毀損する可能性が高い場合は反対する。

②ディスクローズが不十分な場合は、明らかに株主価値を高める可能性が高い場合を除き反対する。

③MBOについては、買付者(経営陣)と売却者(既存株主)間に、利益相反構造及び情報の非対称性が存在することから、以下の点を踏まえて個別に精査する。
・MBO実施の合理的理由が明確に説明されている。
・TOB価格の合理的説明があり、十分なプレミアムが付与されている。
・その他、対抗買付者の機会確保、MBO成立の条件及びスクイーズアウト条件に少数株主に対する十分な配慮がある。

11. 第三者割当増資

①既存株主の株主価値毀損の観点から、個別判断する。

②割当価格が時価と比べ著しく有利な場合、割当対象者に問題がある場合等は反対する。

③20%以上の希薄化が生じる場合は、明確な目的と株主価値向上への経済合理性が認められない限り反対する。

12. 減資

企業価値毀損の観点から個別精査する。

13. ストックオプション、株式給付信託、特定譲渡制限付株式

①監査役、社外取締役あるいは監査等委員の取締役、取引先等の社外者に付与する場合は、原則反対する。

②ストックオプションについて、既存株主の持分が著しく希薄化する場合は反対する。新規付与分と未行使分残高の合計で、10%以上の希薄化となることが明らかな場合は原則反対する。一回の付与で5%以上の希薄化となる場合は原則反対する。

③業績連動(インセンティブ)型ストックオプションについては、市場価格を下回る行使価格を設定する場合は原則反対する。但し、退職金制度の廃止等に伴う株式報酬型ストックオプション制度導入の場合は、個別に精査する。

④ストックオプションの未行使分の行使価格を引き下げる場合は原則反対する。

⑤株式給付信託あるいは特定譲渡制限付株式の付与については、以下の条件を全て満たす場合に原則賛成する。
・信託口座からの引き出し・譲渡制限解除が、退職後もしくは付与後2年以上経過後に制限されている。
・付与後2年間の累積株式数が1%未満に留まり、既存株主に与える影響が限定的と判断できる。または、信託期間中あるいは譲渡制限期間中は議決権が行使できない。

14. 自己株式取得

①原則賛成する。ただし、財務状況に応じ、不適切と判断される場合は反対する。

②キャッシュフローが不十分な場合、流動性を著しく悪化させる場合は、原則反対する。

③特定株主の利益優先を図り、その他株主の利益が毀損される場合等は反対する。

15. 株主提案

①基本的には個別精査するが、以下の場合には反対する。
・特定の社会的思想、政治的思想を背景とした提案。
・会社経営あるいは業務運営上、明らかに障害になる可能性が高く、企業価値を損なうと判断される提案。
・一部株主の利益のみを追求する可能性がある提案。

②会社提案に対する一段の増配提案については以下のとおりとする。
・継続的に配当性向100%超となる場合は原則反対する。
・一時的に配当性向100%超となる場合、当該企業の内部留保が、業界環境、経営戦略を考慮して過剰と判断できれば、賛成することがある。
・配当性向100%以下の場合、当該企業の経営状況、投資戦略、財務戦略を中心に、提案株主、企業双方の見解を考慮して個別精査の上、賛成することがある。
・配当性向50%以下の場合は、特段の理由がない限り原則賛成する。
・以上にかかわらず、個別事情がある場合には、個別に精査する。

③退職慰労金の開示要求など、ディスクローズの強化を求める提案については原則賛成する。

④一株主から過剰な議案数の提案がなされ、かつ提案の主旨が明らかに企業価値向上のためではなく、会社経営に支障を来す提案、会社経営上の意義に乏しいと判断できる提案等を多く含む場合、当該株主の全提案に一括して反対することがある。

16. 監査役会設置会社、監査等委員会設置会社、指名委員会等設置会社の間における移行

監査役会設置会社、監査等委員会設置会社、指名委員会等設置会社の間における移行は、個別に精査する。

17. 買収防衛策

①原則反対する。

②ただし、いわゆる濫用的買収に対抗する位置づけが明確であり、かつ以下の条件を満たす場合は賛成することがある。
・長期的な企業価値向上への寄与が明確であり、その合理的な理由が開示されている。
・導入に際しては株主総会の承認を得ることを要件とし、取締役会決議のみでの導入は行わない。
・発動・解除及び維持の条件が明確であり、買収者以外の株主に不測の損害を与える要因を含まない。
・発動される対抗措置(スキーム)が明確に特定されており、取締役会決議のみで、その他の措置を発動する余地が無い。
・取締役会決議による発動の要件は、「買付ルール違反」、「濫用的買収(グリーンメイラー、焦土化経営目的、資産流用目的、高配当・高値売り抜け目的)」、及び「強圧的2段階買収」に限定されている。根拠が明確でない株主共同利益毀損、株主以外のステークホルダーへの過剰配慮、買付価格の不当性等不明確ないし過度な発動要件が含まれない。
・消却条項を含み、かつ1回の株主総会で消却が可能である。
・有効期間内のプラン内容変更は株主総会決議を必要とする(法令の改変・廃止等への対応に明確に限定されている場合は除く)。
・有効期間が限定され(1年が望ましい)、かつデッドハンド条項、ノーハンド条項等がない。
・情報提供要求は合理的かつ必要最低限とし、過度な情報提供を求めない。買収後の詳細な財務計画、資本政策、配当政策等の網羅的要求、買収価格の算定根拠に関する網羅的開示要求、広範なステークホルダーの処遇方針等は過度な情報提供と見做す。
・大量買付者からの情報提供期間に上限が設けられている(追加請求期間すべてを含め60日以内)。
・初回情報提供期限を短期(2週間以内)とする場合は、プランに明記された内容以外は求めない。
・大量買付者に対する会社側評価期間(取締役会から独立委員会等への情報提供も含め)は延長期間を含め最大90日以内である。
・買付者からの情報提供期間と会社側評価期間を合わせ180日以内に限定されている(120日以内が望ましい)。
・買付情報の変更を不要な期間引延しに利用しない。買付情報の変更を理由とした株主意思確認総会の基準日変更を行わない。
・株主意思確認総会開催の際は、開催要件が明確であり、株主評価期間が設定されていない。
・有効期間の長期化、発動トリガーの引下げがない。トリガーは保有比率20%以上の大量買付者に限定されている(30%以上が望ましい)。
・有事における対抗措置発動等に際しては、株主ないし利益相反の全く無い社外者、もしくは独立性が明白な独立委員会等のチェックが実施される。

③株主総会議案として提案されない買収防衛策については、賛意を表明した新任社外取締役も含めて取締役選任議案に対し原則反対する。

18. その他

①企業価値を毀損する可能性が高い場合は反対する。

②経営戦略上の企図が不明な過度の株式持合いには反対する。

19.「深い対話」に関連する留意事項

「深い対話」を実施した投資先企業については、実施した対話の内容を踏まえて、本判断基準をより柔軟に適用し、中長期視点で個別の実態に則して判断する。

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[2]J-REIT

1.執行役員、監督役員、会計監査人の選任・解任

投資信託及び投資法人に関する法律(以下「投信法」)が投資法人を投資のための「器」と位置付けて外部委託スキームを採用し、執行役員の業務執行権限は外部委託先の選定、投資主総会の招集等に限定されていることから、執行役員の主な役割は資産運用会社等への委託業務の監視・監督との観点により、以下のとおりの方針で精査する。

(執行役員、及び補欠執行役員の選任)

①資産運用会社の役職員が執行役員の職務を兼任する場合は原則反対する。

②兼任していない場合は以下のとおりである。
・新任の場合は、不動産関連業務のキャリアの有無、過去の反社会的行為/社会的信用失墜行為等の有無を精査の上、問題なければ原則賛成する。
・再任の場合は、任期中の善管注意義務および忠実義務の欠落、または反社会的行為/社会的信用失墜行為等により、外部委託先の運用その他の委託業務についてJ-REITの価値を毀損するような行為があったかどうかを精査し、問題なければ原則賛成する。

(監督役員及び補欠監督役員の選任)

・新任の場合は、執行役員や資産運用会社等の監督の役割を担うに足る独立性・キャリアの有無、過去の反社会的行為/社会的信用失墜行為等の有無を精査の上、問題なければ原則賛成する。
・再任の場合は、任期中の投資法人に対する善管注意義務および忠実義務の欠落、または反社会的行為/社会的信用失墜行為等があったと判断される場合については、原則反対する。また当該投資法人での監督役員累積在任期間が8年以上にわたる場合は、監督役員としての独立性を欠くものとして、合理的に独立性が説明できなければ原則反対する。

(会計監査人の選任)

・新任の場合は、投資法人の会計監査の実効性と独立性を期待できる実績が認められる場合には原則賛成する。
・再任の場合は、任期中に会計監査人として適正でない会計監査の実務が行われた場合、また独立性が疑われるような実務が見られた場合は原則反対する。

2.規約の変更

①投信法の改正、税制改正、及びその他関係法制の改正に平仄を合せる変更、及び投信法で認められている範囲内での変更であれば、原則賛成する。

②上記以外の規約の変更について、J-REITの価値を毀損する可能性が高い場合には原則反対する。

(資産運用報酬に関する変更、及び新たな運用報酬体系の追加設定)

③資産運用報酬に関して、総額が増加する場合、中長期的なJ-REITの価値への影響を精査し、合理的であると認められない場合には原則反対する。

3.解散

①解散事由を精査し、清算時における財産評価額や投資主への残余財産額に加えて、上場の継続性等を総合的に検討のうえ判断する。

②合併による解散事項の場合、下記5「合併の承認等」に挙げる通り、中長期的な視点を踏まえ、解散する場合のメリット、及びデメリットを総合的に精査し判断する。

4.不動産運用会社との資産運用委託契約の締結の承認・解約

①新たな資産運用会社との契約を承認する場合、その委託先のスポンサーも含めた運用体制、及びガバナンス体制の状況を鑑み、さらに中長期的なJ-REITの価値への影響を精査し、個別に判断する。

②資産運用委託契約の解約について、解約となる背景を勘案し、契約を解約することによるメリット、及びデメリットと、新たな資産運用会社との契約締結によるメリット、及びデメリットを総合的に精査し、個別に判断する。

5.合併の承認等

①短期的な合併効果だけでなく、中長期的なJ-REITの価値への影響も鑑みて総合的に精査し、個別に判断する。また、精査の上では合併比率に加えて、合併後の1口当たり分配金や負債比率等の業績や財務指標にも留意して判断する。

②合併の背景を勘案し、合併によるメリット、及びデメリットを総合的に精査し、個別に判断する。