ホームマーケット日々のマーケットレポート第2次安倍改造内閣(日本)【キーワード】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

第2次安倍改造内閣(日本)【キーワード】

2014年9月5日

<今日のキーワード>
現在の安倍政権は、安倍晋三氏を第96代内閣総理大臣(総理)として、2012年12月26日に成立しました。安倍総理はこれ以前にも、第90代内閣総理大臣として2006年9月26日から2007年9月26日まで政権を率いており、今回が第2次政権となっています。第2次政権は成立以来、約1年8カ月間、閣僚の交代なく運営されてきましたが、9月3日に改造され、新たな布陣が発足しました。

【ポイント1】元気で豊かな地方創生を目指す「地方創生担当」

財務・金融相や経済財政・経済再生相など主要閣僚は留任
■今回の内閣改造では、「地方創生担当」や「安保法制担当」などの新しいポストが新設されました。なかでも「地方創生担当」は、改造内閣最大の課題の1つとして挙げられる元気で豊かな地方創生が任務とされ、地方分権や道州制改革などのあらゆる地方政策に関わる権限が集中するとされており、自民党の前幹事長を務めた石破氏が就任しました。今回の内閣改造では、8名が初入閣した一方、財務・金融相や経済財政・経済再生相、外務相など主要6閣僚が留任となりました。

【ポイント2】女性閣僚は5名と過去最多タイ

自民党四役にも女性を登用
■今回の改造内閣では、小渕氏、高市氏が入閣したほか、松島氏、山谷氏、有村氏が初入閣し、女性閣僚は5名と小泉政権時の過去最多に並びました。また、自民党・党四役のうち政調会長には稲田氏が就任したことから、閣僚と自民党四役における女性の登用は計6名と、過去最多となりました。

■安倍政権では、成長戦略「日本再興戦略」に女性の活躍促進を掲げ、2020年に指導的地位に占める女性の割合を30%にすることを目標の一つとしています。今回の内閣改造では、閣僚18名のうち、女性は前内閣時の2名から5名に増え、女性の割合は27%と政府の目標に近づきました。

【今後の展開】消費税率再引き上げに向けて経済最優先、女性の活躍推進も目玉

■再増税に向け経済最優先の「実行実現内閣」
安倍総理は今回の新布陣を「実行実現内閣」としました。政権交代後、アベノミクスにより景気回復局面となっていますが、足元は消費税率8%への引き上げからの回復は見込まれたより弱い状況です。しかし、引き続き来年10月の10%への再引き上げが視野に入っています。来年度予算の概算要求は過去最大の101兆円規模となっており、いかにして景気回復持続へ向けて政策を実行・実現させていくかが今後の鍵といえそうです。

■「女性が輝く社会の実現」にむけた具体策とは
安倍政権が挑む「女性が輝く社会の実現」に向けて、今回は女性閣僚の数を増やし、「女性活躍担当」も新設されました。しかしその任務は、全ての女性が生き方に自信と誇りを持って活躍できる社会をつくるための総合的で大胆な政策推進、とされていますが具体策は見えていません。6月下旬の官僚人事においても積極的な女性登用が行われましたが、いずれも数にとどまらない真に「女性が輝く社会の実現」が期待されます。

関連マーケットレポート