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市川レポート

REPORT

衆院選後の日本株展望

2017年10月23日

●衆院選は与党圧勝の結果となり、相場の観点からは政局不安が払拭され、最も好ましい展開に。
●利益確定の売りも予想されるが、米株堅調や円相場安定は支援材料であり、大崩れはなかろう。
●日経平均は1996年6月高値をみる向きも増えつつあり、先行判断には海外投資家動向に注目。

衆院選は与党圧勝の結果となり、相場の観点からは政局不安が払拭され、最も好ましい展開に

第48回衆議院選挙は10月22日に投開票が行われ、自公両党の獲得議席数が3分の2(310議席)を超えて与党圧勝の結果となりました。自民党も単独で過半数(233議席)を大幅に上回る議席を獲得しました(図表1)。また、立憲民主党は躍進したものの、希望の党は苦戦しました。野党が一枚岩でなく、票が割れたことも、与党に追い風となりました。

事前の世論調査などで、与党勝利の織り込みはある程度進んでいたと思われます。ただ、与党が3分の2議席を超えたことで、アベノミクスの枠組みは変わらず、かつ、政権は長期安定との見方が強まりやすくなると思われます。相場の観点からは、政局不安が払拭され、最も好ましい展開であるため、金融市場はいったん株高、円安で反応すると思われます。

利益確定の売りも予想されるが、米株堅調や円相場安定は支援材料であり、大崩れはなかろう

なお、9月18日付レポート「実は好調な今年の株式市場」で、世界的に出遅れている日本株が一段高となる条件を3つ挙げました。具体的には、①北朝鮮情勢を巡る緊張が過度に高まらないこと、②予算審議などを含む米議会の動向がある程度見通せるようになること、③米金融当局がバランスシート縮小を無難に開始すること、の3つです。その後、いずれの条件も満たされたことから、日本株の上昇ペースは加速しました。

この流れに、政権の長期安定見通しが加わることは、日本株にとって好都合です。ただ、衆議院選挙が終了したことで、目先は材料出尽くしから、利益確定の売りが出回ることも予想されます。しかしながら、米国株が堅調に推移していることや、円相場が比較的安定していることを踏まえると、日本株を取り巻く環境は比較的良好と考えられます。そのため、大きな値崩れにはつながりにくいとみています。

日経平均は1996年6月高値をみる向きも増えつつあり、先行判断には海外投資家動向に注目

このところの日本株の堅調な動きを受け、市場では、日経平均株価の次の目途を、1996年6月につけた終値ベースの高値、22,666円80銭を見込む向きも増えつつあります。ただ、ここまでに挙げた好材料はすでに織り込まれつつあり、この先は、市場参加者が世界的な景気回復と日本企業の業績持ち直しに、どこまで強気を維持できるか、その見極めが必要になります。

そこで注目すべきは、海外投資家の動向です。海外投資家は10月第2週まで、現物株を3週連続で買い越しました。これは海外の年金基金など、長期投資家の動向を反映したものと思われます。海外投資家は、昨年1年間で現物を大きく売り越しているため、今年は買い戻しの余力が十分あります(図表2)。4-9月期決算で日本企業の好業績が確認されれば、海外投資家が現物を買い増し、一段の株高という展開も期待されます。

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