三井住友アセットマネジメント

ホーム

お気に入りファンド

文字サイズ

市川レポート

REPORT

日本株の売り手と買い手

2018年01月15日

●2017年は個人が約5.8兆円と大幅に売り越した一方、海外投資家の買い越し額は1兆円未満。
●最大の買い越し額は自己(証券会社などの自己勘定取引)の約6兆円で、個人の売りを吸収。
●2018年も個人の売りと自己の買いを予想、カギを握る海外投資家は、買い余力十分ありとみる。

2017年は個人が約5.8兆円と大幅に売り越した一方、海外投資家の買い越し額は1兆円未満

東京証券取引所は1月10日、投資部門別の日本株売買状況について、2017年通年のデータを公表しました。それによると、自己(証券会社などが自己勘定で行う取引)が6兆321億円の買い越し、委託(証券会社などが顧客の委託に基づいて行う取引)が5兆8,856億円の売り越しで、総計は1,465億円の買い越しとなりました。なお、委託は顧客別に、法人、個人、海外投資家、証券会社に分類されます。

このうち2017年に売り越しとなったのは、法人、個人、証券会社でした。売り越し額は順に、4,135億円、5兆7,934億円、4,319億円で、個人の売り越し額が突出しています。そして、株式市場でその動向が常に注目される海外投資家は、7,532億円の買い越しにとどまりました。また、法人はさらに、投資信託、事業法人、その他法人等、金融機関に分類されます。

最大の買い越し額は自己(証券会社などの自己勘定取引)の約6兆円で、個人の売りを吸収

法人の内訳をみると、投資信託が1兆435億円の売り越し、事業法人が1兆2,325億円の買い越し、その他法人等が6,047億円の買い越し、金融機関が1兆2,073億円の売り越しとなりました。投資信託は個人保有が多いとみられることから、委託における個人の売り越しとあわせて、個人は2017年に投資信託や現物株を6兆8,369億円売り越したと考えられます。

なお、事業法人による1兆2,325億円の買い越しは、自社株買いなどによるものと推測されます。また、年金基金の動きを示すとされる信託銀行は、金融機関のなかに分類されますが、2017年は939億円の買い越しにとどまりました。以上より、2017年に日本株を大幅に買い越したのは自己であり、前述の6兆321億円の買い越しが、投資家の売りを吸収したことになります。

2018年も個人の売りと自己の買いを予想、カギを握る海外投資家は、買い余力十分ありとみる

なお、自己には、日銀による株価指数連動型上場投資信託(ETF)の買い入れが含まれるとみられます。日銀は現在、ETFの保有残高が年間約6兆円に相当するペースで増加するように買い入れを行っており、2017年のETF購入総額は約5.9兆円でした。結果的に、自己の買い越し額に近い数字になっていることが分かります(図表1)。

弊社は2018年の日本株は上昇を予想していますが、個人は引き続き逆張り(相場の下落局面で買い、上昇局面で売る投資手法)選好で、主要な売り手になると思われます。また、日銀のETF買い入れも当面維持され、自己の買い越し要因になると考えます。日本株のカギを握るのは、売買代金シェア約6割の海外投資家です(図表2)。2016年は約3.7兆円を売り越し、2017年は7,532億円の買い越しにとどまっていますので、海外投資家に買い余力はまだ十分あるとみています。

  • 当資料は、情報提供を目的として、三井住友アセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
  • 当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
  • 当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
  • 当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
  • 当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
  • 当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
  • 当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

ページ上部へ