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市川レポート

REPORT

【No.491】最近の主要アセットクラスの動き

2018年04月10日

●米中貿易戦争の懸念に市場は株価の下落と国債価格の上昇という極めて合理的な反応を示す。
●資源価格も大きく下落し、市場は制裁関税による対象品目への影響をまずは警戒している様子。
●ただリートは底堅く、貿易摩擦問題で全てのアセットクラスがリスクオフで沈み込んでいる訳ではない。

米中貿易戦争の懸念に市場は株価の下落と国債価格の上昇という極めて合理的な反応を示す

米中両国は3月以降、貿易摩擦問題を巡って対立姿勢を強め、金融市場では貿易戦争に発展するのではないかとの懸念が広がりました。具体的に、2月28日から3月23日(中国が米国製品計128品目に関税上乗せ準備をしていると発表した日)までの主要アセットクラスの動きをみると、株価や社債価格が下落し、国債価格が上昇するなど、典型的なリスクオフの流れが確認できます(図表1)。

仮に、米中両国が極端な関税引き上げ合戦に突入すれば、互いの経済に悪影響が及び、世界全体の貿易取引の停滞と共に、世界経済が大きく冷え込む恐れがあります。米中貿易摩擦問題は政治問題であり、先行きの見えにくい材料です。それゆえに、金融市場が初期反応として悲観的なシナリオを織り込み、大きくリスクオフに傾くことは、極めて合理的な動きといえます。

資源価格も大きく下落し、市場は制裁関税による対象品目への影響をまずは警戒している様子

為替市場に目を向けると、2月28日から3月23日の間、ブラジルレアル、ロシアルーブル、オーストラリアドル、カナダドルなど、いわゆる資源国通貨が対米ドルで下落しました。一方、英ポンド、日本円、ユーロは、対米ドルで上昇しています。これは、米中貿易摩擦の激化で資源価格が下落するとの連想から、資源国通貨の売りと一時避難的な欧州通貨や日本円の買いにつながったものと推測されます。

実際、同期間における資源価格の下落は顕著です。制裁対象品目となった鉄鉱石やアルミニウムは、先進国株よりも価格の下落率が大きくなりました。米国も中国も、一部の制裁関税は方針を示しただけで、猶予期間を設けています。このような段階において、金融市場は、制裁関税による実体経済(株価)への影響よりも、まずは対象品目(資源価格)への影響を警戒しているように思われます。

ただリートは底堅く、貿易摩擦問題で全てのアセットクラスがリスクオフで沈み込んでいる訳ではない

その後、3月23日から4月9日までの主要アセットクラスの動きをみると、リスクオフの流れがいったん和らいだように見受けられます。ドル円も3月26日に一時1ドル=104円56銭付近までドル安・円高が進行しましたが、その後は反転し、107円台を何度か回復しています。そのため、金融市場は米中貿易摩擦問題に対する過度な悲観を修正し、今後の展開を慎重に見極める局面に入ったように思われます。

なお、主要アセットクラスのなかで、比較的底堅い動きをしているのはリートです。年明け以降みられた米長期金利上昇の動きはすでに足元で一服しており、これがリートの追い風になったと推測されます。米中貿易摩擦問題をにらみ、金融市場は幾分神経質になっていますが、それでも全アセットクラスがリスクオフで沈み込んでいる訳ではありません。

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