ホームマーケットなるほど!ザ・ファンド【Vol.154】わたしたちの年金積立金はどのように運用されている?

【Vol.154】わたしたちの年⾦積⽴⾦はどのように運⽤されている︖

2022年8月10日

長期的観点に基づき、複数の資産に投資することで、価格変動リスクを低減させて好リターンをめざす「分散投資」を基本として運用をされています。

日本の公的年金(厚生年金保険と国民年金)の運用を担っているのがGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)です。その運用資産総額は約197兆円(2022年3月末現在)にのぼり、「世界最大級の年金基金」となっています。GPIFは、インフレやデフレをはじめとする様々な運用環境の下で、長期にわたり安全かつ効率的に年金積立金を運用するため、「分散投資」を行っています。「分散投資」は、複数の資産を組み合わせて運用を行うことで、投資におけるリスクを低減させるための方法として、広く知られています。

GPIFでは分散投資を行うに当たり、基本となる資産構成割合(以下、「基本ポートフォリオ」)を定めています。過去には国内債券中心の運用となっていましたが、2014年の基本ポートフォリオ見直し時に、国内債券の比率を大幅に減らしました。さらに、2020年4月の基本ポートフォリオ見直しでは、国内金利の低下から、国内債券の割合を減らした一方、相対的に金利が高い外国債券の割合を増やしました。

2021年度の運用実績(収益額)は、市場のボラティリティが大きく上昇した影響を受け第4四半期はマイナスとなったものの、通期では10兆925億円となりました。2001年度(市場運用開始)以降の累積収益額は約105.4兆円にのぼっています。

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