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【キーワード No.244】2009年の現金給与総額(日本)

平成22年2月4日

1.「現金給与総額」を把握するための指標とは?

 厚生労働省が都道府県を通じて行っている「毎月勤労統計調査」で把握することができます。
 「毎月勤労統計調査」は、賃金(給与)や労働時間、出勤日数、労働者数の動きを毎月調べている調査です。調査結果は、「景気動向指数」や「月例経済報告」などの景気判断、最低賃金や社会保障制度の検討の際に、基礎資料として使用されます。
 現金給与総額は、所定内給与(基本給および諸手当など)と所定外給与(残業代など)を合計した「きまって支給する給与(定期給与)」に、「特別に支払われた給与(賞与など)」を合計した金額となります。

2.最近の動向

 厚生労働省は2日に発表した「毎月勤労統計調査」(速報、従業員5人以上)のなかで、2009年の労働者1人当たりの月間現金給与総額が31万5,164円と2008年の実績から3.9%減少したことを公表しました。これは、前の年と比較できる1991年以来、最大の減少率で、その水準も最も低いものでした。
 その主な要因として、残業代などの「所定外給与」が前年比13.5%減少したことに加え、賞与などの「特別に支払われた給与」が前年比12.1%減少とともに大幅に減少したことが挙げられます。ちなみに、これら2つの項目の減少率も過去最大でした。
 また、残業を含めた年間での実労働時間も前年比2.9%減少の1,733時間となり、この減少率も過去最大です。
 こうした結果から、2008年秋以降の世界的な景気悪化の影響を受けた雇用や所得情勢の厳しさが、改めて浮き彫りになりました。

3.今後の展開

 昨年は賃金の大幅な低下から、消費者の低価格志向が進んだこともあり、デフレが一気に進行しました。ただし、賃金の低下幅は物価の低下幅を上回り、消費者の購買力が大きく弱まった1年でした。消費者の購買力は、現金給与総額から物価変動の影響を除いた「実質賃金」で測ることができます。昨年は、実質賃金の減少率も過去最大、その水準も比較できる1991年以来、最も低くなりました。
 現在、国内景気は回復基調にあり、製造業などでは業績回復の兆しもあることから、今後は雇用情勢の改善や賃金の減少ペースの鈍化などが予想されます。ただし、新興国の台頭など企業間の競争も激しさを増しており、改善ペースは緩やかなものに留まることが予想されます。

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