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【キーワード No.246】「米国の雇用情勢」と「欧州の財政問題」(グローバル)

平成22年2月8日

1.「米国の雇用情勢」と「欧州の財政問題」とは?

 「米国の雇用情勢」と「欧州の財政問題」は、特に昨年末以降、金融市場で注目を集めているテーマです。
 「米国の雇用情勢」は、米国景気の悪化に伴い、昨年の10月には失業率が10%を超えました。景気の影響を受け易い非農業部門雇用者数の前月比の減少幅は縮小傾向にあるものの大幅な改善には至っていません。雇用情勢は、景気動向に密接に関わる個人消費に直接影響を与えるため、重要なポイントです。
 欧州では昨年末に表面化したギリシャの財政問題(財政赤字)を契機に、そのほかの欧州の国々の財政や景気についても同様の懸念が浮上しています。特に、スペインやポルトガルおよびアイルランドなどに同様の懸念が強まっており、ひいてはEU(欧州連合)全体に慎重な見方が続いています。

2.最近の動向

 先週は週末にかけて、株式市場や為替市場など世界の金融市場が大きく変動しました。その契機となったのは、4日に米国で発表された「新規失業保険の申請件数」です。発表された申請件数が事前の予想を大きく上回ったことで、「米国の雇用情勢の改善」が織り込まれていた株式市場は売られ、NYダウは大幅に下落しました。しかし、5日発表の「失業率」は改善し、NYダウは小幅に反発しました。
 また、4日には、ユーロ圏全体の中央銀行であるECB(欧州中央銀行)の理事会が開催されました。ECBのトリシェ総裁は、ギリシャをはじめ財政問題が懸念されるユーロ圏の各国政府に対し、財政再建に一層努めるよう要請したほか、過去最低水準である1.0%の政策金利を引き上げる計画は差し迫っていないとの見解を示しました。結果、財政懸念が欧州全体に高まったほか、金利差に注目した投資が手控えられるとの見方からユーロが急落(ユーロ安・円高)しました。

3.今後の展開

 改善傾向にあるなか、月毎に強弱感が交錯する「米国の雇用情勢」とギリシャ以外の国々にまで財政悪化懸念が波及している「欧州の財政問題」は、当面金融市場から注目を集めると同時に、その状況の推移は金融市場に影響を与えることになると思われます。
 この2つのテーマは、「ドル売り」や「ユーロ売り」を通じて、円高傾向を促すことにつながります。
 特に輸出企業の割合が高い日本の株式市場は、為替の変動を通じて当面の間、この2つのテーマの影響を受けやすい状況が続くことが予想されます。

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