【キーワード No.260】貿易統計⑦(日本)
平成22年2月26日
1.「貿易統計」とは?
国や地域の貿易動向を測るための統計です。「輸出額・輸入額・輸出数量」など貿易に関する様々な項目を含みます。
なかでも「輸出額」から「輸入額」を差し引いて求められる「貿易収支」が注目されます。輸出額が輸入額よりも大きい場合を「貿易黒字」、輸入額が輸出額よりも大きい場合を「貿易赤字」と言います。
日本の産業構造は「自動車・一般機械・電気機器」などの輸出企業の割合が高く、輸出額や貿易黒字(輸出>輸入)の水準や動向に注目が集まります。
2.最近の動向
財務省が24日に発表した「1月の貿易統計」によると、輸出額が4兆9,024億円と前年同月比で約4割増加したことが分かりました。
ただし、1年前の「金融危機」直後の反動増の影響が大きく、好調であった2008年1月と比べると、8割弱の水準に留まっています。
こうしたなか、回復をけん引したのは中国向け輸出です。前年同月比では約8割増加し、好調であった2008年1月と比べても、ほぼ同水準まで持ち直しました。内容を見ると、自動車の輸出台数が前年同月の3.8倍と大幅に増加、2008年比でみても1.6倍と高い水準になりました。そのほか、電子部品や一般機械の伸びも目立ちます。
一方、米欧向けの輸出は持ち直しが遅れています。米国向け輸出は前年同月比で24%増えたものの、2008年1月と比べると6割弱の水準に留まっています。欧州向け輸出も前年同月比で11%伸びたものの、2008年1月との比較では6割弱の水準に留まっています。
3.今後の展開
1月には前年同月と比べて大きく伸びた輸出額も、金融危機後の反動増としての側面は無くなり、先行きの伸び率は鈍化する可能性があります。国内自動車メーカーのリコール問題や南欧諸国の財政不安など、日本の輸出環境は様々な懸念要素を抱えています。
また、米欧向けの輸出は持ち直しが遅れており、日本の貿易構造はアジア頼みがより鮮明になっています。新興国における消費活動の拡大は、マーケットや国際機関などが従来予想していた以上のペースで進んでおり、中国を中心とするアジア諸国が日本の貿易動向に与える影響は、今後ますます拡大しそうです。
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