【キーワード No.267】法人企業統計②(日本)
平成22年3月9日
1.「法人企業統計」とは?
全業種にわたる国内企業の財務諸表を集計した統計で、財務省が発表しています。
この統計により、国内企業全体の売上高や経常利益の増減、バランスシート(貸借対照表)の現状、設備投資の金額などを把握することができます。さらに、鉄鋼や小売といった業種別、あるいは大企業や中小企業といった規模別の動向も把握することができます。
四半期に一度実施される「季報調査」と、年に一度実施される「年報調査」があります。
2.最近の動向
財務省が4日に発表した「2009年10-12月期の法人企業統計」によると、全産業(金融・保険を除く)の経常利益は前年同期比102.2%増加の10兆3,763億円であることが分かりました。
前年同期比で増益となるのは2007年4-6月期以来、2年半ぶりです。
金融危機直後で利益が急減した前年同期の反動増に加え、輸出の持ち直しやコスト削減による企業業績の持ち直しが鮮明となりました。
一方、設備投資は前年同期比17.3%減少と11四半期連続で減少しました。特に製造業は同34.5%減少と過去2番目の減少率で、企業は依然として、先行きの慎重な見方を崩していないことが分かります。
業種別では、製造業の経常利益が約9.6倍の3兆8,360億円と、10四半期ぶりに増加しました。前年同期に大幅な赤字であった自動車や電気機械が、政府の購入支援策や輸出の持ち直し、コスト削減等で黒字に転じたためです。
非製造業も同38.1%増加の6兆5,403億円と、6四半期ぶりの増益でした。
3.今後の展開
「法人企業統計」は11日(木)に公表予定の2009年10-12月期国内総生産(GDP)の改定値に反映されます。そのため、2月15日のGDP速報で1.0%(前期比)のプラスに転じた設備投資が再びマイナスとなり、実質成長率(前期比年率4.6%)が下方修正される可能性もあります。財務省も「企業は依然厳しい状況に直面している」として、景気の現状判断を2009年7-9月期から据え置きました。
今後、国内景気が本格的に回復するには、個人消費や設備投資といった内需の回復が不可欠になります。当面は人件費の削減や工場設備などの閉鎖といったリストラを伴う構造調整が続くことが予想されます。
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