【キーワード No.366】中国のエネルギー消費量(中国)
平成22年7月26日
1.「世界のエネルギー事情」は?
経済が成熟期に入り、エネルギー需要も安定している先進国にかわり、最近では成長著しい新興国がエネルギー需要を急速に拡大させています。
また世界の人口も、アジアなどの新興国を中心に今後は急速に増加し、2050年には、2000年の約1.5倍にあたる約92億人になると推定されています。今後、世界のエネルギー消費量はさらに増えると思われ、残りわずかな資源をどう利用していくかが世界的な課題となっています。
2.最近の動向
国際エネルギー機関(IEA)の最新データによると、昨年1年間の中国のエネルギー消費量は原油換算で22億5,200万トンとなり、21億7,000万トンだった米国を約4%上回って首位となりました。
これまでは、原油や原子力、石炭などすべてのエネルギー源を原油に換算した消費量は、米国が1900年代の初頭から約100年間、首位の座にありました。
中国の消費量は10年前までは米国の約半分でしたが、その後、毎年二桁の伸びを記録。一方、世界的な景気悪化で米国の消費量が急激に落ち込んだことで、これまでは「5年程度先」とみられていた米国と中国が逆転する時期が、一気に早まりました。
国際エネルギー機関(IEA)は、米中の逆転を「中国の経済成長と製造業の急拡大の象徴」と説明しています。
3.今後の展開
中国のエネルギー消費量は急速に増加していますが、一人当たりの消費量は世界平均並みです。また、今回の米中の逆転により、GDP規模(2009年)では米国の3分の1程度の中国が、米国以上にエネルギーを消費していることは、エネルギーの使い方そのものが非効率なのではといった指摘もあります。
2008年以降、中国では景気対策が優先され、効率の低い中小企業の集約は後回しとなっていました。一方、現在は景気が力強さを取り戻し、中国政府は企業再編に意欲を示しています。また、先週には2011年~2020年の10年間に環境への負荷が少ない新エネルギーの産業振興に5兆元(約65兆円)規模を投じる計画も示されました。今後、中国の省エネ化や環境対応が実際に進むか否かが注目されます。
また、このような動きが加速するに連れ、こういった環境分野で世界的優位に立つ日本には、ビジネスチャンスもありそうです。
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