ホームマーケット日々のマーケットレポート投資環境を考える⑥ 「為替」と「為替ヘッジ」/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

投資環境を考える⑥ 「為替」と「為替ヘッジ」【キーワード】

2016年11月22日

<今日のキーワード>
外国「為替」は、米ドルと円、ユーロと円、あるいは米ドルとユーロなどのように、異なる2つの通貨を交換することで、その交換比率を表したものが「為替」レートです。「為替」レートは、各国の経済状況や金利差など、各通貨の価値・魅力がどのように変化したのか、それを市場がどう判断したのかによって変動します。こうした「為替」の変動に対し、「為替ヘッジ」を行うことにより、為替変動のリスクを低減することが出来ます。

【ポイント1】「為替」レートは、2つの通貨間の価値の変化です

金利差や経済成長格差、政治状況やインフレなどが為替の変動要因

■例えば、1米ドル=110円が105円となった場合は‘円高’、110円が115円となった場合は‘円安’と言います。円高の場合、米ドルをより少ない円で交換できるようになったため、円の価値は高くなったと考えることが出来ます。この、どちらか一方の価値が高くなった/安くなったということを、~高、~安という言い方で表しています。

■「為替」レートは、各通貨の価値・魅力がどのように変化したのかによって変動し、より価値・魅力がある国の通貨が買われて高くなります。この価値・魅力を判断するには、各国間の金利差や経済成長格差のほか、政治などの安定性や将来性、各国の物価上昇(インフレ)の度合いや貿易収支の状況などが判断要素(為替変動要因)となります。

【ポイント2】「為替ヘッジ」で為替変動リスクを低減

通貨間の金利差が「為替ヘッジ」のコスト

■「為替」は、将来の為替を予約する「為替ヘッジ」を行うことによって、その変動リスクを抑えることが出来ます。「為替ヘッジ」を行う際には、対象通貨との金利差分が「為替ヘッジ」コストとなります。例えば、当該通貨よりも金利が高い国の通貨に対し「為替ヘッジ」を行うと、金利差分の利回りがマイナスとなります。現在であれば、円と米ドルがこの関係に当てはまります。

■「為替ヘッジ」を行うと、円であれば、円高になった場合の為替差損を低減することはできますが、円安になった場合の為替差益を得ることはできません。

【今後の展開】トランプ氏の政策期待や日米金利差から米ドル高円安基調の見込み

■足元では、トランプ次期大統領の経済政策が米国景気にプラスとの見方から米ドル高・円安となっています。米国では主要な経済指標が良好で、年内の利上げ及び来年以降も緩やかな利上げが見込まれる一方、日本では金融緩和が続くとの見込みから、今後も米ドル高・円安基調が続きそうです。

関連マーケットレポート