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「街角景気」、5カ月ぶりに改善(日本)【キーワード】

2017年5月15日

<今日のキーワード>
「景気ウォッチャー調査」は、内閣府が毎月実施する景況感に関する調査で「街角景気」調査とも呼ばれます。タクシー運転手やコンビニエンスストアの店長、レストラン経営者など、景気に敏感な約2,000人が調査対象(ウォッチャー)です。3カ月前と比べたその時点の景気と、2~3カ月先の景気予測を調査します。好不況を判断する際の中立水準は、50ポイントです。

【ポイント1】現状判断DIは5カ月ぶりに改善

家計、企業、雇用の全てが改善

■4月調査では、「街角景気」の実感を示す「現状判断DI(季節調整値)」が前月差+0.7ポイントの48.1ポイントとなりました。2016年11月以降、横ばいや低下が続いていましたが、5カ月ぶりに改善しました。項目別では、飲食関連や住宅関連が大きく上昇したほか、これらを含む家計動向関連の他に、企業動向関連、雇用関連の全てのDIが前月より上昇しました。

■街角の声では、「外国人観光客に引っ張られている構図は依然として変わらないが、国内の客の動きも手ごたえを感じる」(九州・都市型ホテル)、「来客数が前年比で2けた近い伸びを示している」(近畿・百貨店)など、客足の回復の声が聞かれました。

【ポイント2】先行き判断DIも2カ月ぶりに増加

人手不足への言及が増加

■2~3カ月先の景気を聞いた「先行き判断DI(季節調整値)」は、同+0.7ポイントの48.8ポイントと2カ月ぶりに増加しました。雇用関連が大きく上昇したほか、家計動向関連、企業動向関連の全ての項目で上昇しました。

■街角の声には、「今後2~3カ月の客室稼働率は、今月より実績の前年比プラス幅が大きくなる見込みである」(沖縄・観光型ホテル)といった客足回復の声が聞かれた一方、「乗務員不足による稼働率低下の影響がますます大きくなってきている」(北海道・タクシー運転手)と人手不足への懸念の声も聞かれました。

【今後の展開】レジャー消費や天候要因が回復を後押し

■先行きについては、北朝鮮問題など地政学リスクに警戒するコメントが見られたほか、人手不足への言及も従来より増加しました。一方で、消費については、夏のボーナスやハイシーズンに向けた期待の声も一部に見られました。

■気象庁の季節予報によると、7月までの天候は全国的に平年並みか高くなることが予想されています。本格的なレジャー消費のハイシーズンに向けて、天候も後押しする要因となる見込みです。

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