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【マンスリー No.1】先月のマーケットの振り返り(2008年9月)

平成20年10月1日

1. 概観

●米証券大手リーマン・ブラザーズの事実上の破綻から、金融システム不安が再燃しました。
●株安や短期金融市場のひっ迫で米欧金融機関が資金調達難に陥るとの懸念が高まりました。
●一方、各国政府・金融当局による金融安定化策や株価対策も打ち出されています。
●好悪の材料が交錯したため市場の振幅が激しく、株価は軟調、債券は底堅く推移しました。
●ドルの上値は重く、ユーロや高金利通貨は弱含む展開となっています。
●長らく政策金利を据え置いていたオーストラリアや中国などが利下げを行いました。

9月の市場動向

(出所)Bloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

2.市場全体の振り返り

  9月の金融市場は中旬に米証券大手リーマン・ブラザーズの事実上の破綻を受け、株価は軟調、債券価格は底堅く推移し、前月まで持ち直していたドルは上値が重く、ユーロや高金利通貨は弱含みやすい展開となりました。

 月初には米国の労働市場の悪化などの悪材料や米住宅公社が政府管理下に置かれたことなどの支援材料を受け、株式市場は一進一退で推移しました。オーストラリア中央銀行による7年ぶりの利下げを受け、豪ドルの上値が抑えられやすい展開となりました。

 月央にはリーマン・ブラザーズの事実上の破綻を受け、株価は大幅に下落しました。株価の下落・短期市場のひっ迫とともに資金調達が困難になっている米金融機関に対する不安感から、株は一段と売りこまれる局面も見られました。その後、AIGの救済を皮切りに米国をはじめとした各国政府・金融当局による資金供給策や株価てこ入れ策が発表され、株価は乱高下しています。

 月末にかけては米国政府が、公的資金を投入して国内外の金融機関の不良債権を買い取る整理信託公社型の公的機関を設立する金融安定化策を発表し、同案が早期に議会を通過するかに焦点が集まりました。29日には予想外となる米国下院での法案否決があったことで市場は急落しましたが、翌日には同法案の先行きに対する楽観的な見方も回復し、市場は反発しています。

 また、リーマン・ブラザーズの事実上の破綻を受けて、下落の激しかった中国やロシアといった国では政府による株価の買い支え策などをはじめとした、株価対策が打ち出されています。

3.9月の各市場の推移

■株式

(注)2008年8月末=100として指数化
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

■債券

(出所)Bloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

■為替

(出所)Bloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

4.マクロ・マーケットの主なニュース

(出所)各種報道・発表を基に三井住友アセットマネジメント作成

5.注目の経済指標

  9月には米国の失業率が再び急速に悪化したほか、月央以降は住宅市場に関連した指標の悪化も続きました。一方で、市場の焦点は米国の金融システム不安に集まったため、月央以降の経済指標については、金融システム不安が収束した後に、再度考慮される可能性も想定されます。

 また、9月には複数の中央銀行が長らく据え置いてきた政策金利を引き下げました。月初には豪州が政策金利を引き下げたほか、英国では利上げ主張が消えて再度の利下げに傾いたと見られます。月央以降の米金融システム不安を受けて、中国が政策金利を引き下げたほか、物価高に直面している米国も、政策金利を下げざるを得なくなるとの見方が出てきました。

(出所)米国労働省
グラフはBloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

(出所)各国中央銀行
グラフはBloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

6.注目の市場指数

  米国株式市場の時価総額において約75%を占めるS&P500種指数を10個のセクターに分類して見ると、9月の金融セクターは低い水準ながら、一進一退となったことが分かります。金融銘柄が過去1年間で最安値を付けたのは7月11日に米住宅公社のフレディマック、ファニーメイの経営危機が表面化し、地銀のインディマックが事実上の破綻となった翌週のことで、9月には同水準以前で下げ渋っています。

 サブプライム問題発生以降、最高水準まで短期市場のひっ迫が進み、市場の警戒心が高まるなかで9月の株価が下げ渋った背景には、米国政府が①不良債権の買取を目的とした公的機関の設立検討、②住宅公社の支援決定、③金融銘柄に対する全面的な空売りの禁止、④短期金融市場への大規模な資金供給や個別金融機関への融資、⑤MMFなど低リスク金融商品の保護など、総合的な金融安定化策を採り、断固とした姿勢を示していることが、一定の安心感に繋がっていると見られます。

(注)期間は2007年10月1日~2008年9月30日
2007年10月1日=100として指数化
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

7.年初来の各市場の推移

■株式

(注)2007年末=100として指数化
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

■債券

(出所)Bloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

■為替

(出所)Bloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成

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