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【デイリー No.174】ユーロ圏のGDP成長率(7-9月期) ~初の2四半期連続マイナス成長~

平成20年11月18日

 平素は弊社をお引き立て賜り、厚く御礼申し上げます。14日にEU統計局が発表したユーロ圏の7-9月期GDPに基づき、以下のとおり弊社の見方をご報告申し上げます。

<ポイント>
●7-9月期の実質GDP成長率は前期比▲0.2%と、初の2四半期連続マイナス成長となりました。
●景況感を示す複数の指標の下振れは、ユーロ圏の景気が最悪期を脱していない状況を示しています。
●金融機関は貸出姿勢の厳格化を進めると見られ、実体経済への下押し圧力が強まると予想されます。

1.初の2四半期連続マイナス成長


(出所)EU統計局
グラフはBloombergのデータを基に
三井住友アセットマネジメント作成

 7-9月期の実質GDP成長率(速報値)は前期比▲0.2%(ブルームバーグ集計の予想中央値は同▲0.2%)と、99年のユーロ導入以来、初めて2四半期連続でのマイナス成長(景気後退)となりました。国別で見ると、7-9月期はドイツが同▲0.5%、イタリアが同▲0.5%、スペインが同▲0.2%など、主要国が前期比マイナス成長となっています。

2.景気の最悪期を脱していない状況

 ユーロ圏経済は2四半期連続のマイナス成長となりましたが、景気の最悪期をまだ脱していない状況です。足許までに発表されている10月のドイツIFO景況感指数(特に期待指数の悪化)、10月の欧州委員会景況感指数、9月のドイツ製造業受注が市場の予想から大きく下振れていることは、先行きの景気悪化を懸念させる材料です。また、米国をはじめとする世界景気の下振れリスクが拡大していることで輸出の減少が予想されるほか、10月の銀行貸出調査では金融機関の貸出姿勢が急速に厳格化しており、設備投資についても減少することが見込まれています。 

3.今後の市場見通し

 ユーロ圏の金融機関は世界的な金融市場の混乱を受けて、貸出姿勢の厳格化を進めており、今後はこれに伴う実体経済の下押し圧力が強まると予想されます。特にユーロ圏から周辺国に向けた貸出が抑制された場合、これらの国々の景気減速を加速させ、ユーロ圏の輸出環境を一段と悪化させる可能性があります。ユーロ圏の金融政策については、原油価格の急落と景気悪化を受け、物価上昇圧力が低下しており、追加利下げが継続しそうです。株式市場は景気の下振れリスクや企業業績の悪化に対する懸念により、下値不安が拭えないと思われます。債券市場は政策金利の引き下げが続くと思われ、債券価格は底堅く推移すると見られます。為替市場はリスク回避的な投資行動や追加利下げ見通しを受け、ユーロは対円、対ドルともに上値は重いと見られます。

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