【デイリー No.290】中国の固定資産投資(1-4月) ~景気対策受け、増加ペース加速~
平成21年5月15日
<ポイント>
●1-4月累計の都市部固定資産投資は前年同期比30.5%増と、増加ペースが加速しました。
●景気対策によるインフラ投資の拡大や、金融緩和による貸出増加がその要因と見られます。
●輸出の低迷が継続し、国内のインフラ投資や設備投資が景気を支える要因となっています。
1.景気対策など受け、投資の増加ペースが加速
(出所)中国国家統計局
グラフはBloombergのデータを基に
三井住友アセットマネジメント作成
中国の固定資産投資は09年以降、増加ペースが加速してきました。これは08年11月に発表された景気対策や金融緩和政策の効果により、インフラ投資や設備投資が回復してきたことが要因と見られます。
2.増加ペースは3カ月連続で加速
1-4月累計の都市部固定資産投資は前年同期比30.5%増と、増加ペースは3カ月連続で加速し、06年7月以来の水準となりました。
2010年末までの総投資額を4兆元(約53兆円)とする景気対策がインフラ投資の大幅な拡大に繋がっているほか、08年後半に急低下していた不動産開発投資の増加ペースが上向く兆しも見られています。
また、積極的な金融緩和政策も、投資を行いやすい環境を作っています。中国政府は08年後半以降、銀行に対して新規貸出を増加させるよう指導してきましたが、主にインフラ投資や設備投資に用いられる中長期の貸出が前年比を大きく上回っています。現状では地方の小規模なインフラ投資にも進展が見られており、以前の金融引き締めや金融システム不安により停止していた案件が再開したものと見られます。
3.今後の市場見通し
中国政府は低迷する外需に代わり、消費や投資といった内需を促進することで、09年の目標である8%程度の実質GDP成長率を達成する方針です。景気対策などを受けたインフラ投資の拡大は、今後も企業の設備投資や不動産開発投資の伸びの鈍化を補っていくものと思われます。また、高成長を維持したいという地方政府の強い意欲などが固定資産投資を一層拡大させる要因になることも考えられます。
中国本土および香港の株式市場は、積極的な景気対策や一部の経済指標に回復の兆しが見られることを受け、市場心理に改善が見られます。内外景気の先行きには不透明感が残り、本格的な回復に時間を要することは引き続き懸念材料ですが、現状では企業業績の悪化も概ね市場の予想範囲内と受け止められており、株式市場は比較的底堅い展開が続くと思われます。
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