【デイリー No.310】中国の固定資産投資(1-5月) ~増加ペースが一段と加速~
平成21年6月17日
<ポイント>
●1-5月累計の都市部固定資産投資は前年同期比32.9%増と、増加ペースが一段と加速しました。
●景気対策によるインフラ投資の拡大に加え、不動産開発の増加ペースも持ち直してきました。
●国内のインフラ・設備投資に加え、都市部の消費刺激策の拡大なども景気を回復させる要因です。
1.景気対策や金融緩和でインフラ投資を促進
(出所)中国国家統計局
グラフはBloombergのデータを基に
三井住友アセットマネジメント作成
中国の固定資産投資は09年以降、増加ペースが加速してきました。中国政府は大型景気対策や金融緩和政策によってインフラ投資を促し、低迷が続く輸出の落ち込みを補う政策を進めています。
2.増加ペースが一段と加速
1-5月累計の都市部固定資産投資は前年同期比32.9%増と、増加ペースは1-4月の同30.5%増から一段と加速しました。増加ペースの加速は4カ月連続で、これは04年5月以来の水準です。
また、08年後半に急低下していた不動産開発投資の増加ペースについても3カ月連続で加速し、持ち直しが見られてきました。国家発展改革委員会が10日に発表した5月の不動産販売価格(主要70都市ベース)は前月比0.6%上昇となっています。都市別に見ると、住宅バブルの反動から急速に下落していた深センなどの都市でも価格の落ち着きが見られています。こうした住宅価格の持ち直しは、個人の消費・投資意欲の回復に繋がる好材料と思われます。
3.今後の市場見通し
中国政府は消費や投資といった内需を促進することで、09年の目標である8%程度の実質GDP成長率を達成する方針です。現状では、インフラ投資の促進に加え、農村に対して進められていた自動車・家電購入に対する補助金を都市部にも拡大させていくとの方針が新たに発表されています。この政策による消費活動の押し上げ効果は今後見極めていく必要がありますが、所得水準が高い都市部にも消費刺激策の対象を拡大したことで、その効果は農村部に限定したものと比較して、より大きなものとなると思われます。
中国本土および香港の株式市場は、中国経済の回復基調や世界経済の底打ち期待を背景に投資資金が回帰し、株価は上昇しています。このところの株価上昇が急ペースであったことに伴う調整も予測されますが、中国経済や企業業績見通しなど全体的な投資環境は改善の方向にあることから、株価は比較的底堅い展開を続けると思われます。
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