【デイリー No.315】ドイツのIfo景況感指数(6月) ~見通しが実体経済以上に強い可能性~
平成21年6月24日
<ポイント>
●6月のIfo景況感指数(総合、中立水準は100ポイント)は85.9ポイントと、3カ月連続で改善しました。
●ユーロ圏の実質GDP成長率と同様の動きをする期待指数は、6カ月連続で改善しています。
●ユーロ圏景気の悪化幅は縮小する見込みですが、改善ペースは緩やかになると思われます。
1.ドイツ企業の景況感は低水準ながら改善続く
(注) 中立水準は100ポイント
(出所)Ifo経済研究所
グラフはIfo経済研究所のデータを基に
三井住友アセットマネジメント作成
ドイツでは輸出・生産の抑制から、1-3月期の景気が大幅なマイナスとなりました。しかし、ドイツ企業の景況感を示すIfo景況感指数は、低水準ながら改善が続いています。
2.景気見通しが実体経済以上に強い可能性
6月のIfo景況感指数(総合、中立水準は100ポイント)は85.9ポイント(5月は84.3ポイント)と、3カ月連続で改善しました。指数の内訳をみると、現状指数は82.4ポイント(同82.5ポイント)と2カ月連続で悪化しています。一方、企業の半年先の景気見通しを表す期待指数は89.5ポイント(同86.0ポイント)と6カ月連続で改善しました。
特に市場では、ユーロ圏の実質GDP成長率と同様の動きを示す傾向のある期待指数が注目されています。6月の期待指数の動向を業種別に見た場合、小売業(自動車産業込み)の改善ペースが特に目立っています。ただし、現在見られる期待指数の改善は、大幅な金融緩和や財政支出、自動車産業支援などを受けたものであり、実体経済が改善するペースは緩やかなものに留まると思われます。
3.今後の市場見通し
Ifo景況感指数の動向などからも、ドイツおよびユーロ圏の景気は4-6月期以降改善に向かう可能性が高いと思われます。しかし、製造業の在庫水準が5月時点でも依然高い水準にあること、雇用・賃金情勢が悪化するなか新車販売の急増が継続することは困難と思われること、主要な輸出相手国であるユーロ圏内の周辺国や中・東欧の景気回復は時間を要すると思われることなどから、景気の改善ペースは緩やかと思われます。
ユーロ圏の株式市場は、景気対策の規模や景気の改善動向が他の主要国ほどではないものの、世界的に株価が持ち直す局面では、ある程度の上昇も予想されます。債券市場は、国債増発による需給悪化が懸念要因ですが、景気低迷により金融緩和政策が長引くことなどが好材料となり、債券価格は底堅く推移しそうです。為替市場は、ユーロ圏景気に対する慎重な見方などがユーロの上値を抑制し、概ね一進一退となりそうです。
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