【デイリー No.318】ニュージーランドのGDP成長率(1-3月期) ~5四半期連続の減少~
平成21年6月30日
<ポイント>
●NZ経済の1-3月期の実質GDP成長率は前期比▲1.0%と、5四半期連続で減少しました。
●個人消費や民間企業の設備投資が低迷したことで、全体の成長率が押し下げられました。
●NZ経済が持ち直すのは09年末前後、安定的な景気回復は2010年以降となりそうです。
1.他国に先がけてマイナス成長、減少基調続く
(出所)ニュージーランド統計局
グラフはBloombergのデータを基に
三井住友アセットマネジメント作成
ニュージーランドでは、加熱した国内需要を抑えるための金融引き締め策の影響などから、08年1-3月期には他国に先がけて実質GDP成長率がマイナスとなりました。その後、金融システム不安が発生した08年10-12月期以降はマイナス幅が拡大しています。
2.5四半期連続の減少
ニュージーランドの1-3月期の実質GDP成長率は、前期比▲1.0%と、10-12月期からマイナス幅は横ばい、5四半期連続でのマイナス成長となりました。
GDPを支出面から見ると、全体の約6割を占める個人消費が前期比▲1.4%となりました。これは91年4-6月期以来のマイナス幅です。特にこのうち耐久財への消費が同▲2.5%となり、個人消費を押し下げました。また、民間企業による設備投資も同▲7.3%と大きく悪化し、全体の成長率を押し下げています。
3.今後の市場見通し
NZ経済が世界的な金融システム不安や景気後退から受けた悪影響を、主要貿易相手国である豪州や米国などと比較した場合、その度合いは軽微です。しかし、雇用情勢の悪化や家計の抱えた過剰な負債、企業収益の悪化などの要因から、景気回復までには時間を要し、NZ経済が持ち直すのは09年末前後、安定的な景気回復は2010年以降となりそうです。ニュージーランド準備銀行(中央銀行)も景気後退の長期化を予想しており、4月に政策金利を3.0%から2.5%へ引き下げました。同中央銀行は6月の金融政策決定会合後の声明で政策金利を「現状もしくはそれ以下の水準で2010年後半まで維持するだろう」としています。
ニュージーランドの債券市場は、政策金利の引き下げは終盤と見られる一方、金融緩和政策が長引くと思われることが債券価格を支え、概ね一進一退で推移しそうです。NZドルは投資家のリスク許容度が回復する局面では海外との金利差に注目した資金の流入により、堅調に推移することも見込まれますが、同国景気の先行き不透明感や世界的な株価調整局面での円買い戻しなども影響して上値は限定的と思われます。
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