【デイリー No.432】日本の貿易統計(11月) ~中国・アジア向けが依然好調~
平成21年12月25日
<ポイント>
●11月の輸出額は前年同月比▲6.2%と、減少幅は10月の同▲23.2%から大幅に縮小しました。
●地域別にみると、引き続き中国やアジア地域向けの輸出が好調で、全体をけん引しています。
●輸出動向は、米国景気の持ち直しや中国景気が堅調なことから当面緩やかに改善しそうです。
1.輸出額の減少幅は緩やかに縮小
(出所)財務省
グラフはBloombergのデータを基に
三井住友アセットマネジメント作成
日本の輸出額は、世界的な在庫調整の進展や各国の景気対策などの効果により、2009年年初以降緩やかに減少幅が縮小してきました。
2.中国・アジア向けが依然好調
11月の輸出額は前年同月比▲6.2%と、減少幅は10月の同▲23.2%から大幅に縮小しました。輸入額においても、前年同月比▲16.8%と、減少幅は10月の同▲35.6%から大幅に縮小しました。貿易収支(輸出額-輸入額)は3,739億円と10カ月連続の黒字となりました。(季節要因を調整すると4,924億円と、10月の4,191億円の黒字額から拡大。)
季節・物価要因の調整を行った11月の実質輸出額を地域別にみると、10月に比べ減少している地域もあります。しかし、10-11月期でみると、米国向け・中国向け・中国除くアジア向け・EU向け・その他の全ての地域において、7-9月に比べ伸び率は拡大しています。特に11月は、中国・アジア向けのプラスチックの原材料となる有機化合物や自動車部品などが好調でした。これは、今まで中国などが加工貿易の中継地となって欧米などに輸出していたものを、同国内でも消費(最終消費地)する構造に変化しているためと思われます。
3.今後の市場見通し
日本の輸出動向は、改善が継続しています。米国景気が持ち直していることや中国などの新興国景気が堅調なことから、当面、輸出の好調な製造業は緩やかに改善し、国内景気に好影響を与えるものと思われます。
日本の株式市場は、現状は円高やデフレなどから上値は重いものの、景気回復や企業業績の下げ止まり・上方修正への期待は残っており、底堅く推移しそうです。債券市場は、景気回復の継続が期待される一方、先行きの回復ペースは緩やかと見込まれ、債券価格は一進一退で推移しそうです。為替市場は、米国短期金利の低下から円高・ドル安も見られましたが、米国景気の回復につれドル安懸念は徐々に収まるものと思われます。
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