【デイリー No.459】米国の雇用統計(1月) ~失業率はピークを打った可能性も~
平成22年2月9日
平素は弊社をお引き立て賜り、厚く御礼申し上げます。米国労働省が5日に発表した1月の雇用統計などに基づき、以下のとおり弊社の見方をご報告申し上げます。
<ポイント>
●1月の失業率は9.7%と、12月の10.0%を下回り、ピークを打った可能性が出てきました。
●1月の非農業部門雇用者数は前月比で減少幅が大きく縮小し、改善した業種も広がりました。
●雇用情勢は着実に改善が続き、今後、個人消費を促すことで好循環に入っていくと思われます。
1.明確な好転や回復基調の定着時期に注目
(注) 失業率は農業部門雇用者を含む
(出所)米国労働省
グラフはBloombergのデータを基に
三井住友アセットマネジメント作成
米国の雇用情勢は、緩やかながら改善を続けており、市場の注目は失業率の低下や非農業部門雇用者数の増加など、明確な好転のサインや回復基調が定着する時期に集まっていました。
2.着実に改善、失業率はピークを打った可能性も
1月の失業率は9.7%(ブルームバーグ集計による市場予想は10.0%)となり、12月の10.0%を下回りました。失業率の先行きと関係が深い新規失業保険申請件数を均した場合の推移や、失業率と同様に推移する自発的離職者比率の上昇などと照らし合わせると、失業率は10月の10.1%でピークを打った可能性があります。
また、1月の非農業部門雇用者数は前月比▲2.0万人と、12月の同▲15.0万人から減少幅が大きく縮小しました。市場予想(ブルームバーグ集計)だった同1.5万人増は下回りましたが、内訳を見ると、改善した業種が広がり、堅調さは増しました。1月は鉱業・サービス業に続き、活発に在庫を積み増している製造業の雇用者数も増加に転じました。一方、建設業が全体を押し下げましたが、これは例年にない悪天候が影響したものと思われます。
3.今後の市場見通し
現在、製造業の在庫積み増しは一段と活発になっており、今後徐々に雇用情勢全体に波及しそうです。また、1月には、労働時間の底打ちや賃金の増勢が再び加速しつつあることなども見られており、今後こうした雇用情勢の改善傾向が個人消費を促すことで、米国景気は好循環に入っていくと思われます。
米国の株式市場は、好調な企業業績がある程度織り込まれており、短期的に上値が抑えられる可能性もありますが、中期的には一段の景気・企業業績の回復が株価を支え、上昇が見込まれます。債券市場は、景気の回復につれ利上げが意識されやすく、債券価格は緩やかに低下しそうです。為替市場は、米国の利上げが視野に入るに伴って円高・ドル安懸念が徐々に収まり、再び一進一退となりそうです。
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