【デイリー No.595】日本の消費者物価指数(5月) ~予想以上に緩やかな改善ペース~
平成22年6月30日
<ポイント>
●5月のコアCPI(生鮮食品除く)は前年同月比▲1.2%と、4月の同▲1.5%から低下幅が縮小しました。
●一方、米国型コアCPI(全国、食料・エネルギー除く)は前年同月比▲1.6%と、前月と同水準でした。
●今後も物価の低下幅は縮小しそうですが、従来の予想以上に緩やかなものとなりそうです。
1.前月は高校授業料の無償化で低下幅は拡大
(出所)総務省
グラフはBloombergのデータを基に
三井住友アセットマネジメント作成
日本の全国消費者物価指数は2009年夏以降、緩やかではあるものの低下幅は縮小してきました。しかし、前回4月以降は高校授業料の無償化(寄与は▲0.54%)による特殊要因で、低下幅は拡大していました。
2.デフレ圧力が緩和する動きは緩やか
5月のコアCPI(全国、生鮮食品を除く)は前年同月比▲1.2%と、15カ月連続のマイナスとなり、4月の同▲1.5%から低下幅は大幅に縮小しました。
低下幅が縮小した主な要因は、エネルギー価格の上昇による寄与が0.42%と、4月の0.12%から上昇したことが挙げられます。ただし、ガソリン価格は週次ベースで見ると、直近では下落基調に転じていることから、今後の寄与については限定的と思われます。
その一方で、価格変動の激しい食料・エネルギーを除いた5月の米国型コアCPIは前年同月比▲1.6%と、4月と同水準となり、現状でもデフレ圧力が緩和する動きは緩やかです。
3.今後の市場見通し
国内景気は回復局面が続いており、雇用情勢は緩やかながらも改善傾向であることや、需要に対する供給過剰の状況は改善傾向にあることから、今後も物価の低下幅は縮小していくものと思われます。ただし、1カ月先行して発表された東京都区部の6月の米国型CPIが、5月と同水準であったことなどを考慮すると、デフレ圧力が緩和していくペースは従来の予想以上に緩やかなものとなりそうです。
日本の株式市場は、現状デフレが継続していることや対ユーロでの円高などから上値は重いものの、景気・企業業績の回復期待から、底堅く推移しそうです。債券市場は、景気回復の継続が期待される一方、先行きの回復ペースは緩やかと見込まれ、債券価格は一進一退で推移しそうです。為替市場は、米国の景気回復が意識されるに伴い、ドルは円に対し底堅く推移しそうです。
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