【デイリー No.604】オーストラリアの金融政策(7月) ~政策金利を2カ月連続で据え置き~
平成22年7月6日
平素は弊社をお引き立て賜り、厚く御礼申し上げます。オーストラリア準備銀行(中央銀行:以下RBA)が6日に発表した金融政策決定会合の結果などに基づき、弊社の見方をご報告申し上げます。
<ポイント>
●RBAは6日の会合で、政策金利を2カ月連続で従来の4.5%に据え置くことを決定しました。
●据え置きの背景には、世界的な景気の回復ペースを慎重に見極めたいとの方針があります。
●現状の豪ドルは変動幅が大きいものの、追加利上げ観測などから、底堅さを取り戻しそうです。
1.RBAは様子見の姿勢を強める
(出所)オーストラリア準備銀行(RBA)
Bloombergのデータを基に
三井住友アセットマネジメント作成
豪州の政策金利は2009年10月から2010年5月までに6回の利上げで、計1.5%上昇しました。RBAは5月以降、すでに豪州国内の金利が経済の現状に見合った水準に近づいたとして、様子見の姿勢を強めていました。
2.政策金利を2カ月連続で据え置き
RBAは6日、政策金利を2カ月連続で4.5%に据え置きました。その背景として、以前から指摘していた欧州の財政問題だけでなく、中国の成長ペースがより緩やかになってきたこと、米国景気は2010年前半に堅調に回復したものの、雇用の改善は緩やかなことを挙げ、世界的な景気に関して慎重に見極める方針を示しました。
ただし、RBAは豪州景気については、新興国の資源需要がなお旺盛で、豪州の主要な輸出品である鉄鉱石・石炭の価格が安定して高水準にあることが好材料となり、向こう1年間の経済成長は、ほぼ平常時のペースを維持すると見ています。また、物価についてはタバコや公共料金の上昇により、一時的に消費者物価指数が前年比3%を超えると思われるものの、向こう1年間については目標とする年率2~3%の上昇に収まるとの見方です。
3.今後の市場見通し
豪州国内では住宅市場の急速な回復ペースが一服してきました。ただし、雇用情勢の回復などにより、今後も住宅投資や個人消費の伸びは底堅く推移しそうです。また、資源業界への新たな課税案も、政府が企業に譲歩する形で修正されており、資源業界の新規投資は引き続き豪州景気を支えそうです。RBAは、景気回復や国際的な資源需要が物価に及ぼす影響に注目しており、今後も追加利上げの可能性があります。
債券市場では、RBAが今後も政策金利の引き上げを複数回行うとの見方から、債券価格には緩やかな低下圧力がかかりそうです。為替市場では、欧州の財政問題や世界景気の先行き不透明感を受けて豪ドルの変動幅が大きくなっていますが、堅調な経済指標や資源需要などを背景に、今後も追加利上げがあるとの予想が豪ドルの底堅さにつながり、対円では中長期的にも底堅く推移すると思われます。
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