ホームマーケット日々のマーケットレポート豪州の金融政策は前月に続き据え置き(2016年12月) 底堅く推移する国内景気を評価/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

豪州の金融政策は前月に続き据え置き(2016年12月)
底堅く推移する国内景気を評価【デイリー】

2016年12月6日

【ポイント1】史上最低の1.5%を維持

国内景気は底堅く推移

■豪州準備銀行(RBA)は12月6日に開催した金融政策決定会合で、政策金利を1.50%に据え置くことを決定しました。ブルームバーグ社の集計によれば、対象27名のエコノミスト全員が据え置きを予想していました。

■RBAの注視する消費者物価の最新データの公表まで2カ月ほどあるうえ、失業率の低下が示す通り国内景気が底堅く推移していることから、政策金利を据え置いたと考えられます。

【ポイント2】当面は現状維持の見通し

声明文は前回とほぼ同じ内容

■声明文の内容に、前回から大きく変わったところは見られず、先行きの金融政策スタンスについても特に言及はありませんでした。

■RBAは、年末にかけて国内景気が鈍化する可能性を指摘しましたが、その後は雇用の改善や金利低下による個人消費、住宅投資など非資源セクターの拡大、設備増強に伴う液化天然ガス(LNG)などの資源輸出増大により、再び上向くと予想しています。

【今後の展開】豪ドルは底堅い展開へ

■豪ドルの対円相場は、中国での需給改善による鉄鉱石や石炭等の資源価格の持ち直しを受け、今年6月下旬を当面の底に戻り歩調を辿っています。

■今回の会合直後の豪ドルは、金利据え置きの決定が市場の予想通りだったため、小動きにとどまりました。

■RBAは、物価の下振れ懸念から緩和気味のスタンスをとっていますが、①鉄鉱石や石炭に加え、石油輸出国機構(OPEC)の減産合意による原油価格の底入れ、②トランプ次期米大統領の積極財政を支えとする世界的な景気拡大期待などを背景に、今後も豪ドル相場は底堅く推移する見通しです。

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