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豪州の金融政策は18会合連続の据え置き(2018年4月)
物価目標達成までには時間を要する【デイリー】

2018年4月3日

【ポイント1】金融政策は現状維持

予想通り1.50%で据え置き

■豪州準備銀行(RBA)は、4月3日に開催した金融政策決定会合で、市場の予想通り政策金利を1.50%に据え置く決定をしました。現状維持は、18会合連続になります。ブルームバーグ社の集計によれば、対象29名のエコノミスト全員が据え置きを予想していました。

【ポイント2】当面、金利は据え置きへ

物価目標達成には時間を要する

■RBAは、2018年の豪州経済について、成長率の加速を見込んでいます。賃金の伸び悩みから民間消費の先行きは依然として不透明ながらも、非資源企業の設備投資やインフラ(社会資本)投資の拡大、輸出の持ち直し等が予想されるためです。

■消費者物価上昇率は、RBAの目標値の下限である+2%を下回った状態が続いていますが、「景気の拡大に伴い、インフレは2018年にRBAの目標レンジに到達する」との見方を継続しました。

■このような景気、物価の評価を踏まえ、「低金利は引き続き豪州経済の支えとなるものの、失業率のさらなる低下と物価目標の達成までには時間を要する」との判断を据え置きました。金融政策は当面、現状維持が予想されます。

【今後の展開】豪ドルは落ち着きどころを探る展開へ

■足元の豪ドルの対円相場は、米中の貿易摩擦激化の懸念や、それによるリスク回避の動きの強まり等から軟調な展開となっています。当面は、神経質な動きが続くことが予想されます。

■ただ、豪州の堅調な景気拡大、日本と豪州の金融政策の方向性の違い(日銀は金融緩和姿勢維持、RBAは据え置きの見通し)等を踏まえると、豪ドルは次第に落ち着きを取り戻すと見られます。

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