ホームマーケット日々のマーケットレポート中国市場の安定は、景気下振れ懸念の緩和がカギ【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

中国市場の安定は、景気下振れ懸念の緩和がカギ【デイリー】

2015年7月28日

【ポイント1】上海総合指数は3日続落

午後は下げ渋る
■上海総合指数は、28日の日本時間15:00時点で、前日に比べ3.31%下落の3,602.4ポイント、6月12 日の高値から約30%下落しています。一連の株価対策を受け反発していましたが27日に急落、連日の下落となり、再び今月上旬の安値に近づいています。香港のハンセンH株指数は、同じ時点で前日終値に比べ0.69%下落でした。

■28日の日経平均株価は、午前は前日の中国株の急落を受け、大幅な下落となりましたが、日中中国市場が反発に転じると値を戻し、前日比▲0.10%の20,328.89円でした。

【ポイント2】売買再開銘柄に売り圧力

中国の株価対策縮小も懸念
■6月半ば以降の下落局面では、多くの銘柄が売買停止となり、一時上海、深セン両市場上場銘柄の半数程度に達しました。その後徐々に売買が再開し、27日の急落では売買再開銘柄への売り圧力が強まりました。また、急落の要因として、政府・当局による株価対策が縮小されるとの観測もあります。株価対策は、市場の価格形成に影響を及ぼすため、一般に好ましいとは言えませんが、市場の変動性を抑えるために今後も何らかの対策が打たれる可能性があります。

【今後の展開】政策追加で景気下振れ回避

■中国市場の急落は、欧米市場へも波及しました。中国の景気減速が主要国の景気にも影響するとの懸念が背景です。ただし中国では、追加金融緩和や財政拡大など政策の余地は大きく、景気の下振れリスクは限定的と見られます。

■中国市場が景気下振れ懸念の緩和で落ち着きを取り戻せば、主要株式市場は企業業績の拡大に焦点が移ると見られます。日本は過去最高益更新を評価する展開となることが期待されます。

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