ホームマーケット日々のマーケットレポート最近の指標から見る欧州経済(2015年8月)  企業景況感は高水準を維持し、景気回復持続へ【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

最近の指標から見る欧州経済(2015年8月)  企業景況感は高水準を維持し、景気回復持続へ【デイリー】

2015年8月27日

【ポイント1】景気の緩やかな回復持続

企業景況感は高水準維持
■4-6月期のGDP成長率は前期比+0.3%に鈍化しました。6月の生産や小売は前月比低下し、生産活動や消費の勢いは、若干ながら低下しました。一方、4-6月期のユーロ圏の貿易収支黒字額は、ユーロ安などにより前期比8%程度増加し、景気回復を支えました。

■8月の製造業やサービス業のPMI(購買担当者景況感指数)は高水準を維持しています。ギリシャ情勢の不透明感後退もあり、ドイツの代表的な企業景況感指数であるIfo総合指数も改善しました。

【ポイント2】物価は低位での推移

ECBは金融緩和でサポート継続
■7月の消費者物価指数は前年同月比+0.2%と、低位で推移しています。原油安で物価上昇圧力が和らいでいると見られます。

■欧州中央銀行(ECB)による強力な金融緩和が景気や物価の回復をサポートしています。ECBは、2%近くとする物価目標の達成が見通せるまで、月600億ユーロの国債などの購入を継続する方針で、必要に応じて拡充も期待されます。

【今後の展開】追加金融緩和や投資推進策によるサポートが期待される

■ユーロ圏は輸出が主導する緩やかな回復が見込まれるものの、その勢いはやや鈍化しそうです。ギリシャ情勢が落ち着いたことは好材料ですが、中国や新興国などの経済が、原油や資源価格下落の影響などで下振れる可能性が高まり、輸出の勢いが鈍化しそうです。欧州連合(EU)が主導する新産業育成などの投資促進策やECBの追加緩和による、一層のサポートが期待されます。

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