ホームマーケット日々のマーケットレポート最近の指標から見る欧州経済(2016年9月) 「Brexit」の影響は今のところ軽微/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

最近の指標から見る欧州経済(2016年9月)
「Brexit」の影響は今のところ軽微 【デイリー】

2016年9月28日

【ポイント1】ユーロ圏PMIは低下

英国PMIは大幅改善

■9⽉のユーロ圏PMI(総合)は52.6となり、前月(52.9)を下回りました。好悪の境目とされる50を引続き上回っているものの、20カ⽉ぶりの低⽔準となりました。業種別にみると、製造業が52.6と、前月(51.7)を上回ったものの、サービス業が52.1と、前月(52.8)比で低下しました。

■一方、8月の英国のPMI(総合)は53.6となり、前月(47.6)から急回復しました。8月の改善理由としては、新政権の発足や英中央銀行の金融緩和実施で不確実性がやや低下したこと、ポンド安や観光業の改善などが挙げられます。

【ポイント2】独IFO景況感指数は改善

ドイツの景気拡⼤を⽰唆

■ドイツのIFO経済研究所が発表した9月の独IFO業況指数は109.5となり、市場予想(106.3、ブルームバーグ)を上回りました。業況指数は2014年6月以来の水準に上昇しました。今後6カ月の業況感を示す期待指数も上昇しており、ドイツ景気の拡⼤が当⾯続くことを⽰唆しています。

【今後の展開】景気拡大は年末にかけて続く見通し

■ユーロ圏では、英国のEU離脱(「Brexit」)選択による実体経済への悪影響が懸念されていますが、これまでの経済指標を見る限り、影響は限定的のようです。IFO期待指数やユーロ圏PMI(製造業)からすると、生産は年末にかけて持ち直すと見られます。また、消費者センチメントが安定していることを踏まえると、サービス業の経済活動も引き続き底堅く推移すると考えられます。このため10-12月のユーロ圏の成長率は7-9月からやや高まると見られます。

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