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最近の指標から見る欧州経済(2016年10月)
景気は底堅い展開:株式市場をサポート 【デイリー】

2016年10月26日

【ポイント1】ユーロ圏PMIは改善

英国PMIも続伸

■10月のユーロ圏PMI(総合)は53.7となり、前月(52.6)から大きく改善し、今年最高となりました。9月は、英国のEU離脱選択の影響から、20カ月ぶりの低水準となりましたが、急回復しました。業種別にみると、製造業が53.3と、2年半ぶりの高水準となりました。なかでもドイツのPMI改善が目立っています。

■一方、9月の英国のPMI(総合)は53.9となり、急反発した8月(53.6)に続き、上昇しました。ポンド安を背景に輸出需要が急増し、製造業のPMIが大幅上昇しました。

【ポイント2】独IFO景況感指数も上昇

ドイツの景気拡大を示唆

■ドイツのIFO経済研究所が発表した10月の独IFO景況感指数は110.5となり、市場予想(109.6、ブルームバーグ)を上回りました。今後6カ月の景況感を示す期待指数も引き続き上昇しており、ユーロ圏で最大規模を誇るドイツ景気の拡大が当面続くことを示唆しています。

【今後の展開】低金利、ユーロ安が欧州株式市場の追い風に

■ユーロ圏では、景況感を示す経済指標を見る限り、英国のEU離脱選択による実体経済への影響は限定的のようです。製造業の景況感の上昇を踏まえると、ユーロ圏の生産活動(景気循環)は今後上向くと見られます。

■市場では、米国の利上げ観測の高まりと共に、欧州中央銀行(ECB)が12月の理事会で追加緩和を行うとの見方が強まり、ユーロが下落しています。景気循環の上向きに加え、低金利、ユーロ安が欧州株式市場にとって追い風となりそうです。

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