ホームマーケット日々のマーケットレポートユーロ圏のGDP成長率(2016年10-12月期速報値)10-12月期は前期比+0.5%、景気拡大が続く/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

ユーロ圏のGDP成長率(2016年10-12月期速報値)
10-12月期は前期比+0.5%、景気拡大が続く 【デイリー】

2017年2月1日

【ポイント1】10-12月期は0.5%増

前期から小幅に加速

■2016年10-12月期のユーロ圏の実質GDP成長率(速報値)は前期比0.5%の伸びとなりました。市場の予想通りで、7-9月期から小幅に加速しました。内訳は現時点で判明していませんが、個人消費が堅調に推移したと見られます。

■17年1月以降については、欧州委員会の総合景況感やIFOの輸出期待DIの改善を踏まえると、引き続きユーロ圏の景気拡⼤が続く見通しです。金融緩和と財政拡張が当⾯維持されるなかで、堅調な内需が腰折れする可能性は小さく、景気の拡大基調は18年にかけて続くと見られます。

【ポイント2】消費者物価指数は上振れ

コアインフレ率は横ばい

■17年1月のユーロ圏の消費者物価上昇率は前年比1.8%と、市場予想の1.5%を⼤幅に上回り、約4年ぶりの水準となりました。これはエネルギー価格が12月の2.6%から1月の8.1%に⼤きく加速したことが主因です。欧州中央銀行(ECB)が重視しているコアインフレ率は0.9%となり、前月と横ばいでした。

【今後の展開】長期金利は緩やかにレンジを切り上げる展開へ

■現状コアインフレ率は落ち着いていますが、重要なのは景気拡⼤に伴って同指数が徐々に高まっていくことです。ECBの金融政策については、政治リスクやイタリア情勢も考慮されて当⾯は様⼦見スタンスが続くものの、タカ派から金融緩和縮小を求める動きが強まりそうです。

■景気が順調に拡⼤し、物価が緩やかに上昇すると見込まれることに加え、ECBの金融緩和の縮小への思惑が徐々に高まると思われ、長期金利は緩やかにレンジを切り上げる展開になると見られます。

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