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宅森昭吉のエコノミックレポート

REPORT

2017年10~12月期実質GDP(第1次速報値)について

2018年02月14日

―実質GDP成長率は前期比年率+0.5%、8四半期連続のプラス成長―
―見かけは低成長だが、個人消費、設備投資の内需の2大項目はしっかり―
―外需は前期比寄与度▲0.0%。スマホなど財貨の輸入前期比+3.5%が影響―
―17年度政府経済見通し+1.9%は1~3月期・前期比年率+4.3%程度必要―

●17年10~12月期実質GDP成長率・第1次速報値は前期比+0.1%、前期比年率+0.5%となった。プラス成長は8四半期連続だ。内閣府が1月19日に公表した「平成23年基準支出側GDP系列簡易遡及(1980年~1993年)」によると、8四半期連続のプラス成長は、86年4~6月期から89年1~3月期の12四半期連続以来、28年9カ月ぶりだ。バブル期以来の記録である。緩やかな景気拡張が続いていることを裏付ける数字だ。 

●17年10~12月期は外需の前期比寄与度は▲0.0%で、2四半期ぶりのマイナス寄与になった。一方、内需は同+0.1%と5四半期連続のプラス寄与になった。民間需要の前期比寄与度は+0.2%と個人消費、設備投資がしっかりしていて、在庫投資の同▲0.1%があってもプラスになった。公的需要の前期比寄与度は▲0.1%である。

●10~12月期の名目GDP成長率は前期比▲0.0%、前期比年率▲0.1%と僅かだがマイナス成長になった。マイナス成長は5四半期ぶりだ。 

●10~12月期の実質個人消費・前期比は+0.5%と2四半期ぶりの増加になった。長雨や台風の天候要因が影響し減少した7~9月期の反動が大きいようだ。エアコン、ヒーター、コートなどの冬物衣料などが売れたようだ。 

●10~12月期の実質個人消費の内訳をみると、耐久財の前期比は+3.6%と2四半期ぶりの増加になった。半耐久財の前期比は+1.8%と2四半期連続の増加に、非耐久財の前期比は▲0.1%と3四半期ぶりの減少になったが、サービスの前期比は+0.3%と2四半期ぶりの増加になった。 

●実質雇用者報酬の前期比が▲0.4%と3四半期ぶりの減少になった。 

●10~12月期の実質設備投資・前期比は+0.7%と5四半期連続の増加になった。名目の前期比(季節調整済み)は+0.5%と5四半期連続の増加になった。 

●供給サイドのデータに基づいて算出した、名目設備投資の供給側推計値の名目原系列前期比は+0.7%で、需要側推計値(仮置き値)の名目原系列前期比は+3.3%であると公表された。法人企業統計が出たときに比較することで、10~12月期実質GDP成長率・第2次速報値での設備投資予測の参考となる数字だ。 

●10~12月期実質住宅投資は前期比▲2.7%と、2四半期連続の減少になった。 

●10~12月期民間在庫変動の実質・前期比寄与度は▲0.1%だった。民間在庫投資の内訳をみると、製品在庫が前期比寄与度+0.1%、流通在庫は前期比寄与度▲0.0%、また、仮置き値の原材料在庫前期比寄与度は▲0.1%、同じく仮置き値の仕掛品在庫は同▲0.0%だった。 

●10~12月期実質政府最終消費支出は前期比▲0.1%と4四半期ぶりの減少。16年度補正予算の効果が4~6月期に大きく顕在化した実質公共投資は7~9月期以降は反動が出て2四半期連続の減少になった。10~12月期は前期比▲0.4%である。公的在庫変動の実質・前期比寄与度は▲0.0%であった。 

●10~12月期外需(純輸出)の前期比寄与度は▲0.0%と2四半期ぶりのマイナス寄与になった。実質輸出は前期比+1.5%と6四半期連続の増加になった。財は前期比+2.1%と2四半期連続の増加になった。インバウンド消費堅調の影響もあり、サービスは前期比+3.4%と6四半期連続の増加になった。実質輸入の前期比は+2.9%と2四半期ぶりの増加になった。財に関してはスマホや石炭、LNGなどが寄与し、前期比+3.5%と2四半期ぶりの増加、サービスは前期比+0.8%とこちらも2四半期ぶりの増加になった。

●実質GDPに海外からの実質純所得と交易利得を加えた実質GNI(国民総所得)は10~12月期・前期比▲0.3%と5四半期ぶりの減少になった。原油価格の上昇などで交易利得が▲0.3%分押し下げた影響による。 

●10~12月期のGDPデフレーターの前年同期比は0.0%になった。国内需要デフレーターの前年同期比は+0.5%と3四半期連続のプラスの伸び率になった。控除項目の輸入のデフレーターが前年同期比+8.4%なったことが影響している。一方、10~12月期の季節調整済み前期比をみると、GDPデフレーターは▲0.1%で、3四半期ぶりにマイナスの伸び率になった。国内需要デフレーターの前期比は+0.3%と5四半期連続のプラスの伸び率になった。デフレ状況から抜けつつあることを示唆するデータであるとみられる。 

●17暦年の実質GDP成長率は+1.6%となった。12年以降6年連続のプラス成長だ。

●政府経済見通しの17年度実質GDP成長率見通し+1.9%を達成するには1~3月期が前期比年率+4.3%程度になることが必要だ。ちなみに、16年度から17年度へのゲタは+0.5%だ。1~3月期が前期比年率+2.0%程度なら17年度実質GDP成長率は+1.7%程度になる。

●3月8日に発表される10~12月期第2次速報値では、3月1日の法人企業統計の発表を受けて、設備投資や在庫投資などを中心に改定される。 

●法人企業統計では在庫投資の伸び率は名目の前年同期比で発表される。GDPの第1次速報値では在庫投資・名目原数値・前年同期比寄与度は+0.2%であった。この内訳に関しては、雰囲気しか教えてもらえないが、全系列がプラス寄与で、大きさの順は、製品在庫、原材料在庫、仕掛品在庫、流通在庫である模様だ。

 

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