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ホーム > お役立ち情報 > レポート・コラム > アジア拠点最新レポート > 第3回 上海レポート 急成長している中国の建設機械市場
2008年初頭完成予定の上海ワールドファイナンシャルセンター(中国名:上海環球金融中心)の工事現場では、クレーンやホイルローダー等建設機械の騒音が鳴り響いています。完成すると世界一高い101階建ての商業用ビルが誕生することになります。ビルや港湾や鉄道の工事現場でクレーンを操作している作業員やトラック・・・今、中国ではこうした光景を全国各地で見ることができます。
ここ数年、中国の建設業は急速に伸びてきました。ちなみに、これまでに完工したビッグプロジェクトを振り返ってみますと、上海市南匯区に開港した中国最大のコンテナ港-洋山深水港をはじめ、杭州湾を跨ぐ世界最長の海上橋-杭州湾跨海大橋、西部地域のチベット高原を駆け抜ける青蔵鉄道等があります。
中国では年率10%前後の持続的な経済成長を背景に、今後も建設ブームが続く見込みです。その中でも特に、経済発展のボトルネックとなっている交通インフラの整備が注目されています。中国政府の第11次五ヵ年計画(2006~2010年)によりますと、この間交通インフラへの投資額は第10次五ヵ年計画(2001~2005年)と比べて倍になると計画されています。中でも鉄道整備への投資額は1兆2500億元(約20兆円)に上り、この投資額は第10次五ヵ年計画当時の4倍に相当します。
このような建設ブームが続く中、建設機械の稼働率は上昇、労働者の賃金も上昇しつつあります。建設業者は、労働力を抑え、建設機械を増やそうとする動きを強めており、さらに、顧客からの更なる効率化、品質、精度への要求に応じるため、建設機械を増やさざるを得なくなりました。こうした需要増、顧客からの要求に応じるため、中国では建設機械の巨大なマーケットが誕生しています。
2007年第一四半期の統計をみますと、建設機械製造業の売上は前年同期比33%増、純利益は同170%増となりました。しかしながら、中国は機械設備のハイエンド製品の3分の2を日本、ドイツ、アメリカ、フランスを中心とした先進国からの輸入に頼っています。国産のほとんどはローエンド製品が主力で、先端技術の開発能力はまだ貧弱な状態です。これは、長年にわたって中国の企業が参入障壁の低い加工・組立作業を主としてきたためです。近年では、中国製の建設機械の輸出は効率面や品質面で要求されるレベルが中国に近い海外市場向けが目立っています。建設機械の輸出額は過去3年間年率平均で50%以上増加しておりますが、例えば、アフリカ向けは今年1~5月の輸出額が前年同期比53%も増えました。課題となっているハイエンド国産品を立ち上げるために、中国政府は2010年までに輸入品依存度を現在の67%から30%以下に下げ、国産メーカーの育成に力を入れる計画を立てています。
中国国内市場での競争はますます激しくなりますが、今後は付加価値の高いハイエンド製品に強みを持っている国産の機械メーカーの台頭が注目されます。品質の改善と低価格の優位性を活かし、建設機械の中国ブランドが如何にグローバルマーケットでシェアを獲得できるかが注目されます。
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