経済指標解説
11月分「機械受注」について
01月14日午前10時現在
-11月分機械受注(除船電民需)前月比は▲11.3%と2カ月連続の減少-
-内閣府判断「下げ止まりつつあるものの、一部に弱い動きがある」に下方修正-
●11月分機械受注(除船電民需)の前月比は▲11.3%となった。2カ月連続の減少だ。見通しに比べ、内需に関連の深い非製造業が弱いことが主因だ。季節調整済みの水準は6,253億円だ。09年7月分の6,647億円が史上最低水準だったがこれを更新してしまった。
●製造業は前月比▲18.2%と2カ月ぶりの減少となった。15業種中、7業種が増加で、8業種が減少になった。「金属製品」は前月比+86.2%と2カ月ぶりに増加に転じたが、「電気機械」は同▲5.8%と2カ月ぶりの減少になった。一方、非製造業(除船電民需)は前月比▲10.6%と2カ月連続の減少となった。非製造業全体では、電力業が前月比▲14.1%だったため、前月比▲13.3%となった。8業種中、鉱業1業種が増加で、7業種が減少になった。
●09年10~12月期の見通しは前期比+1.0%の見通しだ。見通し達成のためには残りの12月分で前月比+21.8%の高い伸び率が必要になった。前月比+18.5%でも10~12月期は前期比ゼロにとどまる。機械受注の基調が前期比増加に転じGDPベースの設備投資の前期比も増加基調に変化するのはまだ先のことになってしまうとみられる。
●内閣府は基調判断を09年1月分まで「機械受注は、大幅に減少している」としていたが、2月分では「機械受注は、僅かに増加したものの、基調としては減少が続いている」と、4カ月ぶりに変更した。上方修正は07年5月分以来であった。3月分では「機械受注は、減少のテンポが緩やかになってきている」と2カ月連続して上方修正した。その後4・5・6・7月分に続き8月分でも5カ月連続して判断を据え置いた。「機械受注は、減少のテンポが緩やかになってきている」という表現は半年間同じになった。9月分で「下げ止まりに向けた動きが見られる」に6カ月ぶりに上方修正され、10月分では判断据え置きとなっていた。今回の11月分ではこれまでの上方修正の基調に変化が生じた。11月分では「機械受注は、下げ止まりつつあるものの、一部に弱い動きがある」と1年ぶりに下方修正された。「一部」とは、通信業や金融保険業などを指すということだ。
●1月21日発表の11月分景気動向指数・改定値では、先行CIには実質機械受注が新たに加わる。実質機械受注の前月差寄与度は▲0.37程度のマイナスになるとみられる。他の系列の数字が速報値と同じなら先行CI前月差は+1.3程度の上昇と速報値の+1.8から下方修正になるとみられる。また、先行DIは速報値では70.0%だったが、改定値では、実質機械受注がマイナス符号で加わることになるので、他の系列の数字が速報値と同じならば63.6%に下方修正されるが50%超は変わらないと予測する。
宅森昭吉(たくもりあきよし)
当社チーフエコノミスト

- 著書
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:「ジンクスで読む日本経済」(東洋経済新報社、1988/12)
「日本経済「悲観神話」はもういらない」(中央公論新社、2003/04) - その他
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:総務庁統計局「個人消費動向の的確な把握のための検討会」委員
経済企画庁「動向把握早期化委員会」委員などを歴任。
現在、経済企画協会「ESP景気フォーキャスト調査委員会」委員、
内閣府「景気ウォッチャー調査研究会」委員
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