経済指標解説
2月分「全国消費者物価指数」について
03月26日午前9時現在
(2月分の結果)
2月分の全国消費者物価指数・総合指数は2005年を100とした指数が99.3となり、前月比▲0.1%の下落、前年同月比は▲1.1%の下落となった。指数水準は93年2月分の99.2以来17年ぶりの低水準になった。しかし、前年同月比は比較可能な1971年以降で最大の下落率だった09年10月分の▲2.5%からみて1.4%ポイントマイナス幅が縮小した。
また、生鮮食品を除く総合指数は99.2となり、前月比0.0%と横這い、前年同月比は▲1.2%の下落となった。指数水準は2カ月連続で、93年3月分の99.0以来約17年ぶりの低水準継続となった。まぐろ、テレビ(薄型)、ルームエアコン、電気代や都市ガス代などが前年同月比で下落したが、灯油、ガソリンは前年同月が低水準だった反動で上昇している。前年同月比は▲1.2%の下落で、1971年以降で最大の下落率であった09年8月分の▲2.4%から1.2%ポイント下落率が縮小している。前年同月比は08年7月分・8月分の+2.4%をピークに上昇ペースが大きく鈍化し、デフレギャップを背景に、09年3月分・4月分で前年同月比はともに▲0.1%と、07年9月分(▲0.1%)以来のマイナスに転じ、10年2月分で12カ月連続の前年同月比減少になったが、前年は原油価格がかなり低下していた時期であった反動でマイナス幅が縮小する局面になっている。
また、食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数(通称コアコア)は97.4となり前月比▲0.1%の下落、前年同月比は▲1.1%の下落となった。指数水準は92年3月分の96.9以来約18年ぶりの低水準になった。前年同月比は1971年以降で最大の下落率となった09年12月分・10年1月分の▲1.2%よりは小幅だった。
ESPフォーキャスト調査(3月調査:括弧内は前回2月調査)によると、全国消費者物価指数・生鮮食品を除く総合の前年同期比の予測平均値は、10年1~3月期▲1.13%(▲1.08%)、4~6月期で高校の授業料無償化などの影響で▲1.26%(▲1.17%)と若干マイナス幅が一時的に拡大し、7~9月期▲1.05%(▲0.95%)、10~12月期▲0.77%(▲0.78%)と減少率は縮小するもののマイナスが続く見込みだ。調査期間最後の12年1~3月期も▲0.17%(▲0.18%)とマイナスである。デフレ傾向はしばらく続くというのがコンセンサスだ。
(3月分の暫定的予測)
3月分の全国消費者物価指数・総合の前年同月比は▲1.2%程度と2月分の▲1.1%からマイナス幅が若干拡大するとみる。生鮮食品を除く食料の下落率拡大などが主因になろう。3月分の前月比は+0.2%程度とみる。
3月分の全国消費者物価指数・生鮮食品を除く総合の前年同月比は▲1.3%程度と2月分の▲1.2%からマイナス幅が拡大すると予測する。3月分の前月比は+0.2%程度とみる。なお、季節調整値でみた10年3月分全国消費者物価指数・生鮮食品を除く総合は予測通りなら99.7程度になる。09年3月分:101.0、4月分:100.8、5月分:100.5、6月分:100.2、7月分:100.0、8月分:99.8、9月分:99.8であることから、前年同月比は当面マイナスであるものの、公立高校の授業料無償化など政策変更による影響を除けば、前年同月比マイナス幅は緩やかに縮小していくものと予想される。
また、3月分の食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合の前年同月比は▲1.1%程度と2月分と同じとみる。3月分の前月比は+0.3%程度になろう。
関連データである東京都区部(速報)の総合3月分前年同月比は▲1.8%と2月分の▲1.8%と同じだった。3月分の前月比は+0.3%だ。一方、大阪市の総合3月分前年同月比は▲2.9%で2月分の▲2.4%からマイナス幅が拡大した。3月分の前月比は▲0.1%だった。
3月分の生鮮食品を除く総合の前年同月比は、東京都区部(速報)は▲1.8%で2月分の▲1.8%と同じだった。3月分の前月比は+0.3%だ。また、大阪市では3月分の前年同月比▲2.8%で2月分の▲2.2%から0.6%ポイントマイナス幅が拡大した。3月分の前月比は▲0.1%だった。
東京都区部(速報)の食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合3月分前年同月比は▲1.2%と2月分の▲1.3%から0.1%ポイントマイナス幅が縮小した。なお比較可能な1971年以降で最大の下落率は01年3月分の▲1.8%だ。3月分前月比は+0.4%だった。一方、大阪市では3月分前年同月比は▲3.0%と2月分の▲2.5%から0.5%ポイントマイナス幅が拡大した。3月分の前月比は+0.2%だった。
宅森昭吉(たくもりあきよし)
当社チーフエコノミスト

- 著書
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:「ジンクスで読む日本経済」(東洋経済新報社、1988/12)
「日本経済「悲観神話」はもういらない」(中央公論新社、2003/04) - その他
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:総務庁統計局「個人消費動向の的確な把握のための検討会」委員
経済企画庁「動向把握早期化委員会」委員などを歴任。
現在、経済企画協会「ESP景気フォーキャスト調査委員会」委員、
内閣府「景気ウォッチャー調査研究会」委員
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