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経済指標解説

5月分「景気動向指数」(速報値)について

07月06日午後2時現在

-先行CI前月差▲3.0、2カ月連続の下降、一致CI前月差▲0.1、14カ月ぶり下降-

-基調判断は「改善」継続-

 

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●5月分景気動向指数・速報値では、先行CIは前月差▲3.0ポイントと、2カ月連続で下降した。一方、一致CIは前月と比較して▲0.1ポイントと09年3月を谷とする現在の拡張局面では初めての下降となった。

●内閣府の一致CIを使った景気の基調判断は、3カ月後方移動平均の符号は変化しないので、「足踏み」という判断ではなく、8カ月連続して「景気動向指数(CI一致指数)は、改善を示している」になった。一致CIの3カ月後方移動平均の前月差は+0.60と1標準偏差分を下回ったが、「3カ月後方移動平均の前月差が3カ月連続で上昇」という、基調判断表の「改善」の基準を満たしている。

●先行CIは今回5月速報分で、2カ月連続の下降になった。6月分も日経商品指数、東証株価指数などが引き続きマイナス寄与になり3カ月連続の下降となる可能性が大きい。景気の先行きに関し、不透明材料が出てきた感がある。

●また、一致CIは今回5月分で、14カ月ぶりの下降となり、景気拡張が足元ややもたついている印象を与える内容となった。

●5月分景気動向指数・CI改定値で、新たに改定値から加わる系列としては、一致系列では稼働率指数があるが、前月差では▲0.01程度の寄与度になるとみた。予測の前提として、他の系列が速報値段階と同じだとすると、一致CIの前月差は▲0.1程度で速報値と同じになるとみた。内閣府の一致CIを使った景気の基調判断は5月改定分でも「改善」になろう。参考系列の一致DIでは稼働率指数はプラス符号になるとみられるので90.0%程度と、速報値88.9%と比べ上方修正になると予測する。

●一方、先行系列では実質機械受注が前月差では▲0.06程度の寄与度になると予測している。他の系列の数字が、速報値から確報値になった時に変化がないものとすると、先行CIは▲2.8程度で速報値の▲3.0から上方修正になるとみた。また、先行DIは実質機械受注がプラス符号で加わるとみられ、速報値の55.0%から59.1%程度へと上方修正になると予測する。

 

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●6月分の先行CIの採用系列では、日経商品指数、長短金利差、東証株価指数、中小企業売上げ見通しDIの4系列は各々前月差寄与度が▲1.72程度、▲0.56程度、▲0.90程度、▲0.28程度の寄与度になることがこれまでのところ判明している。4系列分の寄与度の合計では前月差▲3.46程度になる。このため今後の他の採用系列の出方次第ではあるものの、6月分の先行CIの前月差は3カ月連続下降になる可能性が大きいだろう。

●また、6月分の先行DIでは、中小企業売上げ見通しDIの1系列のプラス符号と、日経商品指数、長短金利差、東証株価指数の3系列のマイナス符号が現時点で判明している。6月分先行DI速報値は、10.0%以上70.0%以下が確定している。

 

宅森昭吉(たくもりあきよし)
当社チーフエコノミスト

著書

:「ジンクスで読む日本経済」(東洋経済新報社、1988/12)
「日本経済「悲観神話」はもういらない」(中央公論新社、2003/04)

その他

:総務庁統計局「個人消費動向の的確な把握のための検討会」委員
経済企画庁「動向把握早期化委員会」委員などを歴任。
現在、経済企画協会「ESP景気フォーキャスト調査委員会」委員、
内閣府「景気ウォッチャー調査研究会」委員

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