ホームマーケット日々のマーケットレポートインド準備銀行が今年2度目の緊急利下げ【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

インド準備銀行が今年2度目の緊急利下げ【デイリー】

2015年3月4日

【ポイント1】政策金利は7.50%へ

1月に続き、今年2度目の緊急利下げ
■3月4日、インド準備銀行(中央銀行、以下RBI)は、政策金利のレポレートを0.25%引き下げ7.50%とすることを発表しました。

■RBIは、2月3日の定例会合で政策金利を据え置いていましたが、それに先立つ1月15日に緊急利下げを実施しており、今回の利下げも予想外のタイミングになりました。

【ポイント2】RBIは政府予算案を評価

基調的な物価の落ち着きに自信
■声明文でRBIは、政府が来年度予算案(2015年4月~2016年3月、2月28日発表)で示したインフラ整備の拡大などを評価しました。RBIは、物流などの供給面の改善は、中長期的に物価の基調を抑えることにつながると見込んでいます。

■1月の物価上昇率は前年同月比+5.1%と物価目標を大幅に下回りました。RBIは、その背景として、指数の基準改定や食品価格の低下以外に、基調的な物価の落ち着きもあると分析しました。

■景気に力強さを欠く状況下、RBIの物価目標に政府が正式に同意したこともあり、定例の政策見直し(次回予定は4月7日)を待たず、迅速に利下げすることが適切と判断したと見られます。

【今後の展開】RBIは、データや情勢を見極めながら、柔軟に金融政策を見直す姿勢

■RBIは、これまでと同様に、経済データ、金融情勢、財政の健全化などを見極めながら、金融政策の見直しを柔軟に実施する姿勢です。

■RBIは特に、インフラや電力供給の改善を通じた物価の安定化、財政健全化、利下げの波及効果、天候、国際金融情勢などを注視する方針です。

■利下げは、インドルピーの下落要因ですが、企業の投資や消費者の購買活動を後押しし、内需を下支えする要因です。景気拡大への期待が高まれば、ルピーの下落を抑えると思われます。

■日銀の強力な金融緩和傾向もあり、対円でルピーは底堅い推移が続くと見込まれます。

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