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『中国共産党大会』が18日に開幕【キーワード】

2017年10月16日

<今日のキーワード>
中国では、『中国共産党大会』が国の方向性を決める最高意思決定機関となります。『中国共産党大会』は、5年に1度、約1週間の日程で開かれ、約200名の中央委員(党幹部)の選出や党規約の改正などが決められます。18日に開幕する『中国共産党大会』では、次期基本方針に加えて、習近平総書記の政治基盤固めに向けた人事や習氏の掲げる理念(考え方)に個人名を冠するかが注目されます。

【ポイント1】7中全会が閉幕

党規約の改正案や習総書記の政治報告案を承認

■『中国共産党大会』を前に、18期中央委員会第7回全体会議(7中全会)が11日から14日にかけて開催されました。7中全会は、党幹部約200人の中央委員らが出席し、18日に開幕する19期『中国共産党大会』の議題を事前に審議する場です。

■7中全会のコミュニケによると、主要議題では、習総書記の指導理念・政治思想について、党の最高規則である党規約に盛り込む党規約改正案や習氏が大会初日に行う活動報告(政治報告)案が承認されました。また、汚職で失脚した孫政才・前重慶市党委書記ら12人の党籍剥奪処分も確認されました。

【ポイント2】習総書記が基本方針を報告

1中全会で新指導部人事公表

■約2,300人の党代表が出席する今回の『中国共産党大会』では、習総書記が政治報告を行い、今後5年の政治や経済の基本方針を示すほか、党の憲法とも言える党規約の改正案を審議します。

■党大会閉会の翌日に開催される中央委員会総会(1中全会)では、最高指導部にあたる政治局常務委員会の新メンバーが選出されます。2期目を迎える習総書記への権力の一極集中が指導部人事にどう反映されるかが注目されます。

【今後の展開】注目人事は王岐山氏、習総書記の長期政権も

■最も注目される人事は、王岐山政治局常務委員(69)です。党規約に明記されていないものの、政治局常務委員はこれまで党大会時点で68歳以上なら引退することが慣例となってきました。しかし、習総書記と関係が近いとされる王岐山氏が慣例を破って留任すれば、現在64歳の習氏が2期目の5年間を務めた後、次の3期目も最高指導者を続ける可能性が出てきます。

■また、習総書記が掲げる理念を党規約に入れることは7中全会で確認されましたが、理念に習氏の名前を冠することになるかどうかも注目されます。習氏の個人名を冠する形になれば、毛沢東や鄧小平にも並ぶ指導者として位置づけられ、習氏の権力基盤が一段と強化されたと判断されるからです。

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