ホームマーケット日々のマーケットレポート日常に広まりつつある「フィンテック」(日本)/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

日常に広まりつつある「フィンテック」(日本)【キーワード】

2017年6月5日

<今日のキーワード>
「フィンテック」は、金融(finance)と技術(technology)を組み合わせた造語です。スマートフォン(スマホ)を使う決済やビッグデータ、人工知能(AI)などの情報技術(IT)を活用した新しい金融サービスのことを言います。クラウド家計簿やロボットアドバイザー、モバイル決済、仮想通貨など様々なサービスが誕生し、関連事業への投資も増えており、私たちの身近なところでも「フィンテック」が広まりつつあります。

【ポイント1】「フィンテック」は既存の金融サービスを進化させている

スマホやICカードの普及、AIの進化などが「フィンテック」の進化を後押し

■「フィンテック」は2008年のリーマンショックをきっかけとして米国で広がり始め、日本ではここ2~3年で様々な金融サービスが誕生しています。私達の生活では、スマホやICカードなどの普及により様々なデジタル化が進む中で、利用履歴や購入履歴などといった生活の記録がデジタル情報として蓄積されていっています。これらの情報を、ディープラーニング(深層学習)の進歩によりビッグデータの処理が可能となったAIが、「フィンテック」として既存の金融サービスを一段と進化させています。

【ポイント2】様々なサービスとして広まる「フィンテック」

AIを活用して、相場予想や資産運用指南も

■例えば、“クラウド家計簿”では、銀行口座の入出金に加えて日々の支払いレシートをスマホのカメラで読み込んだり、インターネット上の様々な購入・支払履歴などをまとめて管理することで家計簿の作成ができます。

■資産運用では、株式や為替等において過去に相場を動かしたニュース等から今後を予想するものや、投資家がいくつかの質問に答えるとコンピューターがその人に合った最適な資産運用を提案してくれる“ロボットアドバイザー”なども、銀行や証券など金融機関で導入が進んでいます。

■このほか、店舗での支払いの際に、スマホなどのモバイル端末でクレジットカードを読み込んで決済する“モバイル決済”の導入が広まっています。ビットコインに代表される仮想通貨を決済として利用できる場面も急速に増加しています。

【今後の展開】フィンテックに関する事業投資も続々

■スマートフォンやICカードといった顧客情報が得られる端末が急速に普及していることや、AIの進化などにより「フィンテック」は急速に広まりつつあります。そして進化する「フィンテック」への期待から、関連事業へ投資する企業も急速に増えています。「フィンテック」は企業間の競争などにより今後もさらに進化し、利便性が増していくことで、ますます私達の身近なところで「フィンテック」の広まりを感じることも多くなりそうです。

関連マーケットレポート