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第3回「米大統領候補討論会」(米国)【キーワード】

2016年10月21日

<今日のキーワード>
米国では11月8日の大統領選挙を控え、民主党はヒラリー・クリントン氏、共和党はドナルド・トランプ氏を正式候補とし、それぞれが経済政策などについて互いの主張を展開してきました。最後となる3回目の討論会は10月19日にネバダ州ラスベガスのネバダ大学で行われ、クリントン氏の優勢が続いたもようです。今後は政治的な不透明感が次第に後退すると見られ、リスク選好の流れとなるかが注目されます。

【ポイント1】トランプ氏は決定打を出せず

クリントン氏は冷静に対応

■現地時間10月19日の夜、第3回「大統領候補討論会」が開催されました。両者が直接議論するのは最後の機会です。今回は移民政策、経済政策、債務と社会保障、大統領としての適性など論点を6つに整理した上で議論が交わされました。討論は両者ともこれまでの主張を繰り返す内容でした。トランプ氏は過去2回に比べて落ち着いた口調で対応しましたが、中盤でクリントン氏への批判を過熱させる場面が見られました。トランプ氏は今回の討論会で巻き返しを期待されていましたが、決定打は出せませんでした。クリントン氏は一貫して冷静に議論していました。

【ポイント2】クリントン氏の優勢続く

トランプ氏の逆転は難しい

■今回の討論会に関する世論調査を見ても、トランプ氏は差を縮めることができず、クリントン氏の優勢が続く可能性が高まりました。

■今後は両候補とも支持層の拡大を急ぐことになります。現在、両者の支持率が拮抗しているといわれる州が複数ありますが、仮にトランプ氏がこうした州で勝利できたとしても、クリントン氏が当選のために必要な270人以上の選挙人を獲得する可能性は高いと見られています。

【今後の展開】政治的な不透明感の後退でリスク選好の流れとなるかに注目

■討論会が終了した後、20日の日本株式市場は午後の取引で日経平均株価が一段高となりました。クリントン氏の優勢で米大統領選の不透明感が払拭されるとの期待が醸成されたことも背景にありそうです。ドル円レートは103円台と両候補者ともにドル安を志向していることから限定的な反応でした。今後は政治的な不透明感が次第に後退すると見られ、米国の金融政策や経済指標などが改めて注目されると考えられます。米景気の安定性を確認しつつ、幅広い市場でリスク選好の動きが強まるかが注目されます。

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