ホームマーケット日々のマーケットレポートトルコの金融政策(2016年6月) 金利誘導レンジ上限を引き下げ:トルコリラは底堅い展開/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

トルコの金融政策(2016年6月)
金利誘導レンジ上限を引き下げ:トルコリラは底堅い展開 【デイリー】

2016年6月22日

【ポイント1】上限金利を0.50%引き下げ

主要な政策金利は据え置き

■トルコ中央銀行(以下、中銀)は21日、金利誘導レンジ上限の翌日物貸出金利を0.50%引き下げ、9.00%とすることを発表しました。景気が安定的に推移している状況下、金利コリドー(誘導レンジ)幅を縮小することで、金融政策の簡素化を進めたとしています。4カ月連続の翌日物貸出金利引き下げとなりました。

■一方、主要な政策金利である1週間物レポ金利は7.50%に、金利誘導レンジの下限の翌日物中銀借入金利は7.25%に、それぞれ据え置きました。

【ポイント2】金融引き締め姿勢を継続

今後も上限金利を下げる見込み

■5月の消費者物価指数は前年同月比+6.58%と、食品価格の下落とコアインフレ率の改善により、年初から大きく低下しています。物価の落ち着きも翌日物貸出金利引き下げの背景と見られます。ただし、中銀の物価目標(5%)を上回っており、中銀は金融引き締め姿勢を続けるとしています。

■中銀は今後も1週間物レポ金利を据え置きながら、翌日物貸出金利を引き下げ、金利コリドー幅の縮小を続けると見込まれます。

【今後の展開】リラは底堅い推移継続へ

■トルコリラは、対ドルで底堅い展開が続いています。首相交代など政治が売り材料とされるものの、米国の利上げ観測後退がリラを支えています。安定的な経済成長、引き締め姿勢の金融政策もあり、今後もリラは底堅い推移が続くと見られます。

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