ホームマーケット日々のマーケットレポートインド株式市場は最高値を再び更新(2019年4月後半)好決算や総選挙での与党勝利観測が押し上げ要因に

インド株式市場は最高値を再び更新(2019年4月後半)
好決算や総選挙での与党勝利観測が押し上げ要因に

2019年4月18日

【ポイント1】株式市場は再び最高値更新

良好な企業決算や総選挙での与党勝利観測などを背景に海外資金が流入

■インド株式市場は、代表的な株式指数のSENSEXが4月16日に過去最高値を再び更新するなど、堅調な展開が続いています。米国などの海外株式が総じて上昇したことに加え、大手IT企業の良好な決算や11日から投票が始まった総選挙(最終結果発表は5月23日)での与党勝利の観測などが背景です。4月の海外投資家の買い越し額が15日までで約7億米ドルとなるなど、海外からの資金流入が継続し、相場を押し上げています。また、インド気象庁が今年のモンスーン(6月~9月)の降雨量が平年並みとなるとの見通しを示し、農産物の生産が順調に進むとの観測が広がったことも相場の支援材料になったとみられます。

【ポイント2】インド準備銀行総裁は12日の講演で景気重視姿勢を示唆

■インド準備銀行(RBI)のダス総裁は12日に行った講演の中で、新興国経済全般に関することとしながらも、金融政策は実体経済、貨幣、金融の安定に資するものでなければならないとの見解を示しました。この講演に加え、足元で景気減速が顕在化していることや、12日に発表された3月の消費者物価が前年同月比+2.9%とRBIのインフレ目標(+4±2%)の中央値を下回っていることから、市場の一部では早ければ次回(6月6日)の金融政策決定会合で追加利下げが実施されるとの観測も出ています。

【今後の展開】選挙情勢に引き続き注目

■今後は、4月11日から投票が始まったインドの総選挙が、相場の材料として引き続き注目されそうです。株式市場を巡る投資環境は基本的に良好とみられますが、株価上昇に伴いバリュエーション面では割安感が乏しいことから、悪材料に反応しやすい点には注意が必要だと思われます。

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