ホームマーケット日々のマーケットレポート最近の指標から見る中国経済(2016年9月) 景気は財政拡大で安定的な推移へ/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

最近の指標から見る中国経済(2016年9月)
景気は財政拡大で安定的な推移へ 【デイリー】

2016年9月14日

【ポイント1】固定資産投資の伸び横ばい

民間投資も伸び横ばい

■1~8月の固定資産投資は前年同期比+8.1%と、1~7月から横ばいでした。市場予想(+7.9%、ブルームバーグ集計)を上回りました。固定資産投資全体の6割を占める民間投資の伸びも同+2.1%と、1~7月と同じでした。民間投資は今年に入って急減速しましたが、ここに来て減速に歯止めがかかってきたようです。

【ポイント2】鉱工業生産は伸びが拡大

小売売上高も伸びが拡大

■8月の鉱工業生産は前年同月比+6.3%となり、7月(同+6.0%)より伸び率が拡大しました。市場予想(+6.2%、ブルームバーグ集計)を上回りました。

■8月の小売売上高も前年同月比+10.6%と、7月(同+10.2%)と比べて伸び率が拡大しました。インターネット通販が好調を維持しています。

■8月の主要経済指標は、市場予想をそれぞれ上回り、前月からの持ち直し傾向を示しました。

【今後の展開】景気は財政拡大で安定的な推移へ

■中国政府は、中長期的な構造改革を掲げる一方で、財政政策によって当面の景気を安定させることを優先すると見込んでいます。財政部高官はG20サミット後に、財政赤字の拡大の是非について会議を行う意向を示していることから、2017年の財政赤字拡大を容認し、成長率目標を維持する方針が打ち出される可能性があると見られます。このため景気は安定的に推移すると期待されます。

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