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景気ウォッチャー調査(日本)【キーワード】

2014年9月9日

<今日のキーワード>
内閣府が毎月実施する景況感に関する調査です。「街角景気調査」とも呼ばれ、タクシー運転手やコンビニエンスストアの店長、レストラン経営者など、景気に敏感な約2,000人が調査対象(ウォッチャー)です。3カ月前と比べたその時点の景気と、2~3カ月先の景気予測を調査します。算出された指数から好不況を判断する際の中立水準は、50ポイントです。

【ポイント1】現状判断DIは4カ月ぶりに低下

天候不順や燃料価格等の上昇などが影響
■8月の「景気ウォッチャー調査」(調査期間8月25日~31日)は、「現状判断DI」が前月比▲3.9ポイントの47.4ポイントと4カ月ぶりに低下し、中立の50ポイントを2カ月ぶりに下回りました。街角の声には、「雨が続き夏とは呼べないような天気で、通常、夏の売上が一番高いが、前年比1割減で販売量が推移している(九州のコンビニ)」、「軽油価格が高止まりしていても運賃に転嫁できない(北陸の運送業)」などの声が聞かれ、天候不順や燃料価格などの上昇の影響が一部に出たと思われます。

【ポイント2】先行き判断DIは3カ月連続で低下

中立の50ポイントを5カ月連続で上回る
■2~3カ月先の見通しを示す「先行き判断DI」は前月比▲1.1ポイントの50.4ポイントと3カ月連続で低下しましたが、中立の50ポイントを5カ月連続で上回りました。百貨店や乗用車・自動車備品販売店などの「先行き判断DI」は前月比で上昇していることなどから、消費税増税の影響は和らぎつつあると思われます。

■街角の声には、「10月から外国人旅行者への免税品目が拡大されるため、前年比で2けた以上の免税売上が見込まれる(南関東の百貨店)」、「消費税増税から5か月が経過し、客の購買意欲は回復しつつある。8月のような天候不順等の特殊要因がなければ今月以上に悪くなることはない(中国の百貨店)」などの前向きな声も聞かれました。

【今後の展開】天候要因は一時的と見られ今後の消費回復に期待

■天候要因は一時的と見られる
気象庁の発表によると、8月は西日本を中心に記録的な多雨・日照不足となり、各地で大雨も発生しました。このような天候不順が消費に一部でマイナスに影響したと思われます。9月4日に発表された1カ月予報では概ね平年並みと見られ、天候不順の影響は一時的と見られます。

■雇用は改善傾向にあり消費回復に期待
4-6月期のGDPが2次速報値で小幅に下方修正されるなど、足元はやや減速感が見られるものの、失業率の低下などに見られるように雇用情勢は改善傾向にあります。消費は今後、増税の影響を脱し、堅調さを取り戻すことが期待されます。

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