ホームマーケット日々のマーケットレポート米国のISM景況感指数(2016年6月) 景気の順調な拡大を示唆/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

米国のISM景況感指数(2016年6月)
景気の順調な拡大を示唆 【デイリー】

2016年7月7日

【ポイント1】製造業指数は続伸

需要増に生産が追いつかず

■2016年6月のISM製造業景況感指数は、総合指数が53.2となり、4カ月連続で50を上回りました。前月の51.3からは1.9ポイントの上昇となります。

■内容も良好で、総合指数を構成する5指標のすべてが上昇しました。在庫指数は、依然として50を下回っており、在庫不足を示唆していますが、上昇した新規受注指数と合わせると、需要の増加に生産が追いつかず、「意図せざる在庫の削減」が生じていると見られます。

【ポイント2】非製造業指数は反発

拡大のペースが再加速

■一方、非製造業景況感指数は4月の55.7から5月の52.9への低下を経て、6月は56.5となりました。非製造業の拡大ペースが、再加速したことを示唆するものです。

■製造業指数と同様、総合指数を構成する4指標すべてが前月の水準を上回りました。特に需要の動向を示す新規受注、事業活動指数の上昇が目立ちました。

【今後の展開】株価は景気拡大を織り込む展開へ

■ISM指数から判断する限り、米国景気の拡大基調に変化はないと考えられます。

■5月の非農業雇用者数は前月比3.8万人の増加にとどまりました。しかし、ISM総合指数や、同雇用指数の上昇を踏まえると、6月は再び増勢が加速した可能性が高いと見られます。

■米国の株価は、史上最高値近傍でもみ合う展開となっていますが、今後は国内景気の拡大や、企業収益の持ち直しを織り込む展開に移行すると予想されます。ただし、EU(欧州連合)離脱を問うた英国国民投票後の動向など、海外の政治・経済情勢には引き続き注意を払っておく必要があります。

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