ホームマーケット日々のマーケットレポート最近の指標から見るインド経済(2015年3月)  政策効果による投資拡大や外需が景気をけん引【デイリー】/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

最近の指標から見るインド経済(2015年3月)  政策効果による投資拡大や外需が景気をけん引【デイリー】

2015年3月17日

【ポイント1】生産は緩やかに回復

貿易赤字は3カ月連続で減少
■2015年1月の鉱工業生産指数は、前年同月比+2.6%とプラスを維持しました。自動車など耐久消費財の増加を主な要因として生産は緩やかに回復しています。生産の先行指標となる企業景況感は、原油安などによる企業コストの低下や政策効果による需要の拡大期待などを背景に改善傾向にあります。

■2015年2月の貿易収支は、原油安による輸入額の減少などにより赤字が3カ月連続で減少しており、経済の安定化要因の一つとなっています。

【ポイント2】物価上昇率は低位

RBIは今年2度目の緊急利下げ
■2015年2月の消費者物価指数は、燃料や食品価格の安定により、前年同月比+5.37%と比較的安定しており、インド準備銀行(RBI)の2016年1月の目標年+6%を下回って推移しています。RBIは、原油価格が安定して推移することを前提に物価上昇率が目標に向かうと見ています。

■RBIは、3月4日に今年2度目となる緊急利下げを実施し、政策金利(レポレート)を0.25%引き下げ7.50%としました(年初からの利下げ幅は計0.50%)。物価の落ち着きを受け、RBIは景気下支えのため迅速な利下げが適切と判断したと見られます。物価上昇率が今後安定的に推移すると見られていることから、市場では追加利下げが実施されるとの見方が強まってます。

【今後の展開】金利低下や政策効果による投資拡大と外需が景気をけん引

■利下げによる金利低下や外資企業の誘致策などにより、投資の拡大が見込まれます。世界景気の回復に伴う輸出の拡大とあわせて景気をけん引すると見られます。

■今後の景気を見るポイントは、世界経済の回復に伴い工業製品、IT関連分野などで輸出が拡大するか、電力供給などインフラ整備が進み投資を後押しするかなどの点にあると思われます。

関連マーケットレポート