ホームマーケット日々のマーケットレポート豪州の金融政策(2016年8月) 豪中銀、政策金利を引き下げ/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

豪州の金融政策(2016年8月) 豪中銀、政策金利を引き下げ 【デイリー】

2016年8月2日

【ポイント1】1.50%へ引き下げ

インフレ率が目標の下限に未達

■豪州準備銀行(RBA)は8月2日に開催した金融政策決定会合で、政策金利を1.75%から1.50%に引き下げることを決定しました。ブルームバーグ社の集計によると、25名のエコノミストのうち20名が利下げを予想していました。

■消費者物価上昇率が、RBAの注視するトリム平均値(異常値をつけた項目を除いた物価指数)で見て、16年1-3月期、4-6月期とも前年同期比
+1.7%と、目標の下限である+2.0%を下回ったためと考えられます。

【ポイント2】緩和バイアスが続く見通し

声明文は前回から大きな変化なし

■先行きの金融政策スタンスについては、今回も特に言及はありませんでした。

■豪州経済は、拡大基調にありますが、米国、中国をはじめとする海外経済に力強さが欠けることもあり、そのペースは緩やかなものにとどまる見込みです。

■このため、インフレ率も当面のところRBAの目標レンジを下回った状態が続くと予想されます。金融政策には、しばらく緩和バイアスがかかると考えられます。

【今後の展開】豪ドルの対円相場は底堅い展開へ

■会合直後の豪ドルは対米ドル、対円ともに下落しましたが、すぐに持ち直しています。

■RBAは緩和バイアスを維持する見通しですが、日銀も強力に緩和策を推進しています。

■豪日の金融政策の方向性を踏まえると、両国の金利差が急激に縮小する可能性は低いと考えられます。こうした点から見て、豪ドルの対円レートは底堅く推移すると予想されます。

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