ホームマーケット日々のマーケットレポート米国の金融政策(2016年7月) 短期的なリスクは後退、政策金利は据え置き/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

米国の金融政策(2016年7月)
短期的なリスクは後退、政策金利は据え置き 【デイリー】

2016年7月28日

【ポイント1】政策金利を据え置き

短期的リスクは後退

■7月26日、27日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)は、市場の予想通り政策金利(FFレート)の誘導レンジを0.25%~0.50%で据え置くことを決定しました。

■声明文は、「経済は緩やかに拡大し、労働市場も力強さを増した」と指摘し、景気見通しに対する「短期的なリスクは後退した」と述べました。

■金融政策の先行きについては、「緩やかなペースで利上げを継続する」との意向を改めて表明しましたが、利上げの具体的な時期は明らかにせず、「引き続き海外経済と金融市場の動向を注視する」と述べるに止めました。

【ポイント2】債券相場は上昇

株価や米ドルは下落

■声明文の公表後、米10年国債利回りは低下しました。利上げのペースが緩やかなものになることが、改めて確認されたからです。一方、米株市場はFOMC終了直後に上昇しましたが、引けにかけて利益確定の売りに押され、値を消しました。米ドルも声明文の「リスク後退」を好感してFOMC直後に買われたものの、全体としてタカ派的な内容ではなかったため、間もなく下落に転じました。

【今後の展開】緩慢なペースでの利上げ、金融資産に有利な環境が続こう

■米景気は物価安定の下で緩やかな拡大を持続する見通しです。FOMCは英国の欧州連合離脱選択の影響や米大統領選挙の結果などを見極めたうえで、今年末に利上げを実施すると予想されます。

■物価安定の下での緩やかな景気拡大、企業収益の改善を背景に、株価は堅調な推移が見込まれます。利上げペースが緩慢と予想されることから、国債利回りも当面、落ち着いた動きになると考えられます。

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