ホームマーケット日々のマーケットレポート日銀の金融政策(2016年4月) 「量、質、金利」の現状維持だが緩和期待は継続/マーケット情報・レポート - 三井住友DSアセットマネジメント

日銀の金融政策(2016年4月)
「量、質、金利」の現状維持だが緩和期待は継続 【デイリー】

2016年4月28日

【ポイント1】金融政策は現状維持

熊本の震災対応を導入

■日銀は、28日の金融政策決定会合で、現行の金融政策の維持を決定しました。すなわち、①日銀当座預金の残高に▲0.1%のマイナス金利の適用、②マネタリーベースで年間80兆円相当のペースで増加させる金融市場調整、③長期国債や指数連動型上場投資信託(ETF)、不動産投資信託(J-REIT)の買入れ等、です。新たな政策としては、熊本地震の被災地の金融機関に対し支援オペ(貸付総額3,000億円、無利息)導入を決定しました。

■景気の基調判断は、1月の展望レポートで示された見方よりもやや弱まりました。2016年度のGDP見通しが+1.2%と1月時点より下方修正されました。物価については目標の2%程度への達成時点を2017年度前半から2017年度中へと修正しました。

【ポイント2】株価は下落

米ドル円レートは円高方向の反応

■市場で追加緩和期待が高まっていただけに、日経平均株価は前日比▲624.44円の16,666.05円と急落しました。米ドル円レートは108.76円と円高方向の動きとなり、日本10年国債利回りは▲0.085%に低下しました(28日15時)。

【今後の展開】金融緩和期待が続く見通し

■今回の決定を受けて、足元では市場の追加緩和期待がいったん剥落した格好です。日本はゴールデンウィークを迎えるため、連休中の円相場が円高に振れるようであれば、日本株はしばらく様子見の展開となる可能性があります。

■ただ、米利上げの緩やかなペースという期待が市場に浸透し、リスク資産全般にも持ち直しの傾向が見られることや、日銀の追加緩和観測自体は継続すると見られることから、円の上昇や日本株の下落が一気に加速する可能性は低く、次第に落ち着きを取り戻すと思われます。

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